食養生-お茶3(20080626)
2009-01-13
こんにちは、はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
前回は女性に人気の紅茶についてのお話でした。
今日はダイエット効果あり? ということで注目されているウーロン茶についてです。
中国茶の代表のようなお茶ですね。
「烏龍茶」と書くのですが、原産地は中国南部で、青茶という種類に属します。
25から80%くらいまで発酵させたお茶です。台湾産が有名ですね。
茶葉の色が黒々として、よじれた形が龍に似てる、というところから「烏龍」という
名前がついたそうです。
茶水の色が薄い緑色のものほど発酵が短く、飲むとまろやかで香りもよく、
緑茶に近い味わいです。
八割がた発酵させたものは茶水の色も濃い赤色や琥珀色になり、味も濃厚で
深い味わいですね。
この発酵の度合いによって寒熱の性質が変わり、80%に近ければ「平」性で、
20%に近ければ「涼」性になります。
ですので、胃腸の弱い方、冷え症の方には不向きなお茶になります。
では、どういう方に向いているのかといえば、肥満傾向があり、日ごろから脂っこい
食事をとることが多い方です。コレステロール値が高い方によいでしょう。
ただし、飲み過ぎはよくありませんので、1日3杯程度にしてくださいね。
ほかにも、高血圧の方、「陰去」体質の方にも基本的にはよいでしょう。
東洋医学的な効能としては、去痰消積といって、老廃物を除く作用があります。
ほかにも、消暑止渇という作用があり、暑気あたりをおさめ、渇きを解消します。
ですから夏の期間に飲むお茶として、緑茶よりもよいでしょう。
現代医学的には、上記のように高脂血症によく、抗ガン作用もあるそうです。
普段より脂っこいお料理を食べた後の一杯は、胃もたれを防ぐのでよいでしょう。
台湾産の烏龍茶は「凍頂烏龍茶」といって30%発酵されたものです。
茶葉が緑色で、玉状になっています。茶水は黄金色で、花のような香りがします。
コクがあって、とってもおいしいお茶です。
それでも巷でいわれるようなダイエット効果を期待して常飲するのは好ましくありま
せんので、おやめくださいね。
飲茶でおなじみのプーアル茶というお茶がありますが、こちらも減肥茶としての人気が
ありますね。これは種類は黒茶に属します。100%完全発酵のお茶です。
黒茶というのは、まず緑茶をつくり、その後茶葉を高温で湿度の高い場所に長期間
寝かせ、麹菌を使って発酵させるのです。その後また揉みこんで、乾燥させます。
そして何十年も保存すると、カビ臭さもなくなり、味がまろやかになっておいしい
お茶になります。
ワインと同じように古いものほど貴重で、何十年もかけて発酵させた極上品も
ありますよ。
ウーロン茶と同様、肥満傾向の方によいとされます。
健胃消滞、化痰減肥作用があります。
動物性脂肪の分解に役立つそうなので、脂っこい食事の後に飲むのに適します。
胃腸の弱い方、冷え症の方には向きませんのでご注意ください。
「陰去」体質の方も避けていただいたほうがよいでしょう。
淹れ方として、必ず最初に沸騰したお湯で洗い流してください。
その後沸かしたてのお湯を入れて5分ほど蒸らします。
数回淹れることができますよ。
中国茶つながりで花茶も紹介しておきましょう。
ジャスミン茶は緑茶3花1の割合で一緒に揉み込み、香りを移したものです。
ジャスミンの花は年に3回咲くのですが、盛夏に咲く「伏花」が最高級です。
蘇州のジャスミンティ「茉莉花茶(もりふぁちゃ)」が有名です。
東洋医学的には、安神作用が抜きん出ています。イライラを解消し、
精神を落ち着かせます。
ほかにも血行をよくしたり、目や頭の働きを回復させるのにも役立ちます。
現代医学的には、免疫力を高め、造血を促進する作用があるそうです。
もう一つ有名な花茶に菊花茶がありますが、これも緑茶に菊花を合わせたものです。
これは、菊には目のトラブルを解消する働きがあるため、視力の衰えや、
赤目に効くそうです。
肝臓に入って目の働きを改善するのです。風邪にもよいでしょう。
血圧降下や、狭心症の痛みをやわらげるのにもいいそうですよ。
花茶の淹れ方ですが、ジャスミン茶は若干冷ましたお湯を入れて2,3分置きます。
菊花茶は、初めに茶葉を沸騰したお湯で洗い流してから沸かしたてのお湯を入れます。
最後に、ピルを飲まれている方、効果を低下させる恐れがあるので、服用前後4時間は
お茶全般を避けたほうがいいですね。
鉄欠乏精貧血になりやすい生理中の方、妊婦の方も飲まないほうがいいんですよ!
次回は「茶外茶」(茶樹の葉ではないお茶)についてです。
それでは、また次号でお会いしましょう!