食養生-さつまいも(20081002)
2009-02-01
こんにちは、はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
今日は「さつまいも」のお話です。
甘藷、ですね。
英語ではsweet potatoというだけあって、甘味が強く、女性に好まれる
「いも・たこ・なんきん」のひとつです。
私も大好き(^^)
意外にも、ルーツは南米だそうです。
コロンブスがスペインに持ち帰ってから世界に普及したそうですよ。
日本には中国経由で17世紀終わりに鹿児島に渡り、
それで「薩摩芋」として定着したんですね。
江戸時代から栽培されています。
さつまいもの強みは豊富な食物繊維。
生活習慣病の予防や抗癌作用があることはよく知られるようになりました。
さつまいもに多く含まれる食物繊維のセルロースは腸内でほとんど分解されず、
整腸作用を発揮してくれます。
便秘がちの方にはいいといわれますが、
ただ、よくお腹が脹る方は余計にガスが増えるので、
かえってよくないのですよ。
やせて、胃腸が弱くて便通があまりない方にはおすすめですが、
肥満ぎみで、常に腹部膨満感のある方には適していないのです。
また、食物繊維を大量に摂るとビタミンやミネラルの吸収の妨げになります。
サプリをたくさん飲んでも吸収されずに排出されてしまうので、
食べすぎにはご注意くださいね。
余り知られてないところでは、さつまいもに含まれるホルモン様物質です。
この働きによって美肌効果が期待できるのですが、
食欲増進作用がありますので、やっぱり太りぎみの方には向かない理由です。
更年期の女性にはよいでしょう。
それから、実はビタミンCも豊富なんですね。
ビタミンCは熱に弱いものですが、さつまいもの場合はでんぷんに包まれて
いるので、加熱調理に強いのです。
ビタミンC摂取のために果物や生野菜に頼るだけでなく、
さつまいもを見直してみましょう。
注意が必要なのは、胃酸過多の方です。
食べ過ぎると胃酸が高まりますので、控えめにしましょうね。
それでは漢方的に見てみましょう。
性質は「平」なので、基本的にどんな方にもよいのですが、
特に胃腸の弱い方や子どもさんによいでしょう。
胃腸を丈夫にして、元気をつけてくれます。
「和胃生津(わいせいしん)」といって、胃腸の働きを回復させ、
唾液などの「津液」を増やしてくれます。
他にも便通を促す作用もあります。
出産後の回復のために、さつまいもと鯉を煮たものがよいそうです。
将来のために、覚えておいてくださいね!
臓でいうと、脾、胃、腎に入ります。
ということで、不妊治療中の方にもおすすめできる食材ですね(^^)
もう少し寒くなったら「石焼いも」が食べたくなりますが、
あれはゆっくり加熱することでさつまいものでんぷんが
酵素によって分解して糖に変わるため、甘味が強くなるんですよ。
“石焼き”はそのために最適な調理方法なんですね。
おうちで料理するときは、電子レンジよりも、蒸すとか
ゆっくり煮るほうが、甘くなりますし、消化吸収もよくなります。
おいしい食べ方としては、レモンとはちみつで煮る、
ゆでて少量のマヨネーズであえてポテトサラダ・さつまいも版、
サイコロ状に切ってご飯に炊き込むとか、
ちょっと目先の変わったレシピがネットで検索すると出てきますよ。
じゃがいもの代わりにしてみるとおもしろいんです。
ゆでてつぶしてコロッケとかね!
ま、てんぷらにも欠かせませんけれども。
ホクホクであまぁ~い、おさつ。
お菓子の代わりにおやつでもいいですね。
おいしくって食べすぎに注意!!
さて、次回はツボのお話をしましょうね。
どうぞお楽しみに。
それでは、また次号でお会いしましょう!