食養生-食べ物の性質(20081204)
2009-02-12
こんにちは、はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
師走に入りました。
急に気持ちが焦ってきますよね。
あなたは毎日いかがお過ごしでしょうか。
こう寒くては、鍋はもちろんのこと、おでんやシチューなど温かいメニューの
頻度が上がりますよね。
でも、食品そのものに身体を温める、あるいは冷やす性質があるのをあなたはご存知でしたか?
冷え症の方や、不妊治療をされている方は、こういった食品の性質を知ることで
もっと温かく過ごすこともできますし、知らずに身体を冷やしてしまうこともなくなりますよ。
東洋思想では”陰陽”学説というのが基礎にあり、世の中のすべてを
陰性・陽性に振り分けて考えます。
東洋医学でもそうです。
冷え症ということは、身体が陰性に傾いているということなんですね。
医食同源ですから、食べるものも陰性・陽性に分けることができます。
身体を温める性質を持つ食品のことを”陽性”といいます。
逆に、身体を冷やす食品は”陰性”です。
そのどちらでもない食品は”中性”です。
東洋では何事も”中庸”がベストと考えますので、陰と陽、どちらかに
偏ることなく、真中ぐらいがいいわけです。
陰性の身体の人は陽性の食べ物を摂ることでバランスが取れます。
陽性の身体の人は陰性の食べ物を摂ればいいわけですね。
陰性の身体というのは、一般に、筋肉が少なくてて、そのかわりに
脂肪が多いか、または水分が多い身体です。
ぽっちゃり型の方も、ひょろっとした方もいらっしゃいますが、「冷え症」は共通しています。
陽性の身体は、一般にガッシリした方が多いのです。
たいてい「暑がり」さんです。
ここでは、冷え症の方が多いというところから出発しますので、
積極的に摂り入れたい陽性の食べ物について、詳しく見ていきましょう。
まず、冬や、寒い気候の土地(北方)でとれるもの。
硬くて、水分が少ないもの。
成長するのに時間がかかるもの。
塩辛いもの。
色が黒っぽいか、暖色のもの。
地下でできるもの。
こういったものは、身体を温める陽性の食品です。
なかでも強烈に温めるものといえば、ショウガやねぎ、にんにくなどですね。
ゴボウや蓮根などの根菜類、海草類(火を通して)、自然塩、みそや醤油などの
調味料、動物性のもの(とくに羊肉が陽性が強いのですが、豚肉、鳥肉、卵、
ハムやソーセージなどの加工品も、チーズもそうです。赤身の魚、貝類も)、
こういったものは陽性のため、陰性の身体の人にはおすすめです。
貧血のある方は動物性のものを摂るのがいいですね。
一般的には余り動物性たんぱく質はおすすめできないのですが、
貧血の方は特別です! 良質のお肉を、たまには食べましょう。
それでは、陰性の食品なんですが、実はこちらのグループの食品は
現代人が大好きで毎日たくさん食べているものも含まれていますよ。
まず、夏や暑い地方、南方でとれるもの。
やわらかくて、水分が多いもの。
成長が早いもの。
色が白いもの。
地上でできるもの。
科学的に合成されたもの。
(科学肥料で育ったものも含まれます)
とくに冷やす作用が強いのは、白砂糖や合成甘味料、食品添加物です。
人工的なものは陰性と考えてもらったらいいですね。
アイスクリームやスナック菓子、チョコレート、ジュース、精製油。
白米やパン、うどんなど。
香辛料や、コーヒー、アルコール、タバコ(食品じゃなかった(^_^;))もです。
生野菜にドレッシングでサラダ、というのは一見健康的ですが、
とっても身体を冷やすメニューです。
これらを毎日積極的に摂っていて、「冷え症がひどくて・・・」とお嘆きのあなた!
お菓子がやめられなくて、指先がいつも冷たいのは本物の(?)冷え症ではありませんよ。
食生活を改善したら、治ります。
なにも鍼に通う必要はありませんよ。
ちょっと衝撃的でしたか?!
知らず知らずのうちに冷え症になってしまう現代人の食環境。
身体をあたためることで不妊症を克服できるということをしっかり覚えて、
まずは人工的なものを極力避けるようにしてみましょう。
陰性の食品でも、煮ることによって陽性に近づけることができます。
みそや醤油を使ってじっくり煮炊きすることをおすすめします。
だから冬場は鍋や煮込み料理が多いのですね。
ゆっくり食事を楽しむことができる休日の夜には、
コトコト煮込んだおでんやみそ味の鍋などいかがでしょう。
芯からあったまりますよ!
さて、次回は睡眠についてお話していきましょう。
冷えと睡眠とがどう関係しているのか?!
どうぞお楽しみに。
ちょっと補足ですが、水分のとりすぎには注意が必要です。
身体を浄化できると、1日2リットルもミネラル・ウォーターを
飲んでる方がいらっしゃいますが、そんなことをしていたら冷えるのは
あたりまえです! むくんだり、消化不良になるのも当然です。
飲むなら温かい飲み物を適度に、少量取りましょうね。
それでは、また次号でお会いしましょう!