漢方・鍼灸で不妊治療! 大阪からの妊娠ブログ日記です(20090219)
2009-02-25
こんにちは。はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
暦の上ではもう春なのですが、まだまだ寒いこの季節、
鍋にピッタリな海の幸を、今日は取り上げていきましょう。
海のミルクと言われるぐらい、栄養満点の食材です。
牡蠣(かき)、マガキです。
これ、”不妊症”と診断された方にはぜひとも食べてほしいものの一つです。
カキは英語ではオイスターですが、世界中で食べられているようです。
日本でもオイスター・バーが最近ではできてますけれども、
海外でも生でいただくことが多いようですね。
さまざまな種類がありますが、食用になるのはマガキやイワガキです。
おいしい時期は、マガキが寒い時期、イワガキは夏です。
日本で一番一般的なマガキの場合、暖かくなると産卵が始まり、
味が悪くなるそうですし、中毒もおこしやすくなるそうです。
「Rがつかない月(5~8月)は食べるな」と言われる理由です。
日本でも「桜が散ったら食べるな」という言い伝えがあります。
カキの栄養素で特筆したいのは、豊富な鉄分です。
貧血ぎみの方にはぜひおすすめしたいですね。
生でレモン汁をかけて食べると吸収がよくなっていいですよ。
また、カルシウムや亜鉛などのミネラルや、ビタミンA、B1、B2、B12、
葉酸などもとっても豊富なんです。
亜鉛は欠乏すると味覚障害が起こったり、肌荒れや脱毛の原因になりますが、
逆に摂り過ぎるのもよくありません。
欠乏すると生殖機能が低下するところから、不妊症の方は積極的に
サプリなどで摂取しておられますが、カキを3~5個食べれば十分一日に
必要な量を満たしますので、そのうえでさらに過剰摂取されないよう、ご注意ください。
また貝類に共通するタウリンはコレステロール値を下げたり、
血圧を下げたりする働きがあります。
グリコーゲンはカキの旨味のモトですが、これが冬場に増えるんですね。
肝臓の働きを助けてくれますよ。
さて漢方的に見ていきましょう。
私たちが食べる身の部分は温性、潤す働きがあります。
臓腑では肝、胆、腎に入ります。
五味では甘ですね。
というわけで、東洋医学的な効能として、
補虚調気血といって、血行をよくし、月経にまつわる症状を改善してくれます。
そして、美肌効果も高いといわれています。
実は、漢方ではカキの殻の部分がけっこう重要視されています。
通常の殻のことを牡蠣(ぼれい)といって、涼性があり、
五味ではしおからみがあって腎によろしいとされています。
殻を焼いて粉砕したものを使いますが、さまざまな効能があるんです。
重鎮安神、つまり精神を安定させる働き。
潜陽滋陰、つまり陰分を滋養して、のぼせを解消する働き。
収れん固渋、これは寝汗や過汗症に効きます。
他にも、筋腫などの腫れ物を小さくする働きもあります。
現代医学的にも、胃・十二指腸の潰瘍に効果が認められたり、
免疫力の向上、ガン細胞の抑制などにもよいとされていますよ。
虚弱体質の方は滋養のために少しずつ身を食べてもらい、
普段から食べすぎの方や消化不良、高血圧の方は
漢方薬として殻のほうをおすすめします。
寝汗や、潰瘍、高血圧によるめまいなどに効果的です。
通常はむき身のパックを買ってきて食べることがほとんどですか。
ぬめりや、ひだの中のよごれをよく洗い(大根おろしがgood)、
水気をよく切ってからお酒をふりかけるといいそうです。
牛乳にひたすとおいしくなる、というのも聞いたことがありますね。
お料理としては、土手鍋やカキフライがメジャーですが、おすすめはカキごはん!
とってもおいしいですよ。
洋風にスープやシチュー、グラタンにしてもいいですし、
ソテーやお好み焼きの具にもいけますよ。
旨味が凝縮した旬のカキをぜひいただきましょう。
さあ、そろそろ春を先取りしましょうか。
春が旬の野菜はとても多いです。
とくに菜っ葉類がいいですね。
どうぞお楽しみに!
それでは、また次回お会いしましょう。