にんにく(20090514)

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にんにく(20090514)

2009-05-15

こんにちは。はりきゅう師の近藤琉水です(^^)

今日は年中台所に常備されている香味野菜の一つ、にんにくを取り上げます。
さまざまなお料理のベースに、香りづけに、とっても重宝しますよね。
食欲をそそる匂いです。

にんにくはユリ科の植物で、球根を香辛料として使います。
茎はニンニクの芽ですが、これもまた香り豊かな香味野菜ですね。
歴史は古く、古代エジプトでも栽培されていました。
日本には8世紀頃には渡ってきたみたいですが、広く食べられるようになったのは
明治以降のようです。
年中出回っていますが、旬は5~7月頃が収穫期です。

栄養成分としては、たんぱく質、糖質、ビタミンB1、B2、ナイアシン、C、カリウム、
リン、鉄、カルシウムなどですが、一番有名なのがアリシンという物質です。
これがにんにく臭のモトですね。
これはビタミンB1と同じ働きをします。
つまり、炭水化物を分解してグルコースになるのを助けますので、
脳の活性化や疲労回復などに役立ちます。
ビタミンB1は酵素によって分解されてしまうのですが、アリシンは分解されにくく、
長時間働きますし、B1の吸収を高めてくれます。
抗菌作用、抗ガン作用、血糖値の降下作用も認められています。
また、免疫力を向上する働きもあるそうですよ。

ただし、熱に弱いという弱点がありますので、上記の作用を期待するには
生で食べないといけませんね。
加熱するとアリシンはアホエンという物質に変わり、
これはまた血流をよくする働きがありますのでいいのですけど。

そして、マイナーですが、スコルジニンという成分が含まれており、
これは疲労回復や食欲増進に効きますが、精子の増殖を促す作用があるんです。
ですから、にんにくは強精作用があるといわれているのです。

それでは漢方的に見ていきましょう。
性質は温性、昇作用、散作用があります。
五味は辛味、臓腑では肺、脾、胃に入ります。
小毒がありますので、食べすぎはよくありません。
効能としては、
除風寒、風邪の予防。
温胃破積消食、胃を温め、食べすぎによる食の停滞を取り除きます。
ほかにも咳を止める働きや、腫れ痛みを改善する働きもあります。

次に体質ですが、
体に熱がこもっているタイプの方には向きません。
“陰虚”体質の方もよくないですね。
目やにや痰がからみやすい方もよくないでしょう。
他にも、アトピー性皮膚炎、ニキビができやすい人、高血圧の方も控えめにしましょう。
では、どんな方に向いているのかというと、気や血のめぐりが悪い方や、
冷え症の方によいのです。
体が温かい、熱い方は不向きで、冷えてる方によい、と覚えましょう。

ですので、よく男性不妊の方でサプリを摂取される方がいらっしゃいますが、
熱が多いタイプの方が飲むと余りよろしくありませんので、
ご自身の体質をよく見極めてからにしてくださいね!

どうでしょう。
にんにくはスタミナがつくからなにがなんでも! と考えていらっしゃいませんか?
どちらかというと、疲労がたまり、だるいときなどに、少し摂るのが効果的です。
普段からたくさん食べる必要はないでしょう。
油との相性がよいので、緑黄色野菜も一緒に、お肉を調理するときに使いましょう。
鍋の油に投入してから火にかけ、ゆっくりと香りを出すように火を通すといいです。
焦げやすいので注意してくださいね。
イタリア料理に欠かせない香辛料ですよね。

寒気がして節々が痛い、という初期の風邪にもいいですが、
咽喉が痛くて発熱してしまったときはもうよくないですよ。
スポーツ選手をはじめ、疲労回復のためににんにく注射という手段があるようですが、
あまりおすすめはできませんねぇ。

さて次回はにんにくと同じユリ科ですが、匂いは全然きつくない野菜を取り上げましょう。
どうぞお楽しみに!

また次回お会いしましょう。



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