夏の味覚-すいか(20090709)
2009-07-10
こんにちは。はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
今日は、夏といえばスイカ! という公式通りに、旬の西瓜を取り上げます。
私自身、母の実家が西瓜の名産地ですので、幼い頃から西瓜は夏の定番おやつでした。
それこそ、一日中食べていました(^_^;)
今でも、親戚からドーンと特大サイズのが送られてきて、冷蔵庫を占拠します。
スイカは西瓜、文字通りウリ科の植物で、もともとはアフリカの砂漠地帯出身です。
砂漠なのに、あんなに水分たっぷりなのは不思議ですよね。
サボテンもそうですが、砂漠だからこそ、水分を中に蓄えるのですね。
日本には14世紀頃に中国から伝わってきたそうです。
球形で果肉が赤い大玉の品種が一番多いですが、
中には小玉や長形の品種や、果肉が黄色いものもありますね。
産地は熊本、鳥取、石川、と季節の移ろいによって北上していきます。
西瓜の栄養ですが、なんと90%が水分なんです。
ですが、残り10%にカリウム、シトルリン、リコピン、アルギニン、
といった成分があり、夏の自然の恵みです。
カリウムは利尿作用があり、余分な塩分を排出する働きがありますから、
血圧の高い方に有効です。
シトルリンというのはウリ科全般に含まれているアミノ酸なんですが、
利尿作用が強いのです。
ですので、むくみや膀胱炎、高血圧、動脈硬化に効果があります。
二日酔いにもいいですよ!
そして、赤い色のもととなるリコピンはカロチノイド系の色素ですが、
強い抗酸化作用があり、ガンの予防や老化防止に効果があります。
トマトにも含まれていますね。
よく熟したほうが含有量が増えますよ。
さて、東洋医学的に見ていきましょう。
性質は、寒性、潤、降作用があります。
臓腑では、心、胃、膀胱、腎に入ります。
効能では、清熱解暑、つまり熱をさまし、暑さを取り除いてくれます。
除煩止渇、つまりイライラした気分をおさめ、のどの渇きもいやしてくれます。
そして、利尿です。
寒性ということは、身体を冷やす性質があるということです。
ですから夏の暑いさなかに食べるとよいのです。
決してクーラーのかかった涼しい部屋にこもって食べないでください。
冷蔵庫での冷やしすぎにも注意が必要ですよ。
ひどい冷え症の方はよっぽど暑いとき以外は控えたほうがいいですね。
気を降ろしてくれますので、気が上がって顔が真っ赤になりやすい方にはピッタリ。
高血圧の方にもいいですね。
ただ、胃を冷やしやすいので、もともと胃腸の弱いタイプは控えめに、
冷やしすぎに注意して食べましょう。
西瓜は捨てるところがないと言われます。
皮の漬物は食べたことがある方も多いと思います。
硬い外皮はとりのぞき、炒め物にすることだってできます。
もちろん、煎じて漢方薬にもなります。
種も強壮作用があり、中国ではよく食されていますよ。
おいしく食べるにはコツがあります。
スイカの甘味の果糖は15℃くらいで一番甘味が強くなります。
ですから、冷蔵庫から出して、しばらく室温においてから食べると
よい甘くて美味しいのです!
冷やし過ぎはかえって美味しさが減ってしまいますよ。
そして、冷えが気になる方は、塩をふって食べましょう。
冷えがちょっとマシですよ。
そして甘味も増しますので、一石二鳥ですね!
スイカは昔から子どもの夏休みと切っても切れない関係です。
3時のおやつに冷たいスイカ、スイカ割り、種とばし、と
どれをとっても夏休みの宿題、絵日記のトピックにもってこい、です(^^)
アイスクリームよりずっと身体にはいいですから、
子どもに限らず、おとなの方もこの時期はたっぷりスイカを食べましょう。
さて次回は、これまた夏の風物詩、鱧です。
漢字、難しいですね。魚へんに豊と書いて・・・。
どうぞお楽しみに!
また次回お会いしましょう。