夏の味覚-はも(20090716)

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夏の味覚-はも(20090716)

2009-07-17

こんにちは。はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
セミの声も賑やかになってきました。

関西ではお祭に欠かせない食材、鱧(はも)が今日のテーマです。
あっさり淡白な白身のお魚なので栄養も期待できないのかなと思いきや、
かなりの優れものなんですよ。

ハモはウナギの親戚のような魚です。
1メートルほどの細長い体です。
その鋭い歯からもわかるように、肉食魚なんですよ。
「はも」という名前も、よく咬みつくところから「食(は)む」が変化してついたそうです。

京都では祇園祭に食べるという伝統がありますが、
とても生命力が強い魚なので、夏でも生きたまま京都まで輸送できたからだそうです。
減少しつつある現代では高級魚ですが、関西ではかなり馴染みのあるお魚ですね。

ハモの栄養ですが、目立つのはやっぱりカルシウムでしょうか。
骨や歯を強くしてくれますし、イライラを解消してくれます。
カルシウムを摂取するときに注意しなければいけないのは食べ合わせです。
食物繊維と一緒に摂ると体内に吸収されず、一緒に排泄されてしまいます。
お茶に含まれるカテキンとも結合してしまい、吸収できません。
せっかく摂取した貴重なカルシウムが吸収できないのはもったいないですね。
ということで、吸収率を上げるには、たんぱく質と一緒だといいんですね。
ハモは良質のたんぱく質が豊富です。
そして、梅! 梅肉と一緒だと更に吸収率アップです!
湯引きに梅肉を添えていただくのは、意味があるのですねぇ。
骨切りをしていますので、無数の小骨も一緒に食べることができますから、
他の魚に比べてダントツにカルシウムを摂ることができます。
酢味噌もいいですよ。

また、皮に含まれるコンドロイチン硫酸という成分があり、
これはカルシウム代謝を促進、血中コレステロールを調整し、
骨粗しょう症の予防や、高血圧、動脉硬化の予防にも効果があります。
お肌や髪にもいいので、美容効果も期待できます。

ほかにもビタミンA、B2、DHA、EPAなどが豊富です。
切り身一切れで一日のカルシウム所要量半分が摂取できますよ。

では漢方的に見ていきましょう。
性質は寒性、潤作用があります。
臓腑では脾に入り、五味は甘です。
東洋医学的な効能としては、
補脾益気、胃腸の働きをたすけ、体力をつけます。
そして利尿作用です。
夏が旬の魚ですから、寒性、つまり体を冷やしますし、
気を降ろす作用もありますから、のぼせやすい方、
高血圧の方にはよいでしょう。
“陰虚”体質の方にも適していますね。
もともと胃腸が弱い方は少量が適量です。
また、利尿作用があるので、むくみが気になる方にいいでしょう。
こういうところも、夏にはピッタリですね。

鱧といえば落とし(湯引き)ですが、他にもおいしい食べ方はあります。
高級料亭では、はもしゃぶ、なんてありますが、ちょっと庶民には・・・。
そういうときは、はもすき。たまねぎとの相性がいいんです。
スーパーで骨切りしたものを買ってきて、てんぷらやお吸い物に、
湯引きしたものを使って酢の物にしてもいいですね!
卵とじなんていうのもどうでしょう。

夏の風物詩の鱧。季節を味わうためにも、ぜひどうぞ!

さて次回は、トマトですよ。
真っ赤に熟れたトマトもまた夏の代表です。
どうぞお楽しみに!

また次回お会いしましょう。



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