たまご(20090917)
2009-09-18
こんにちは。はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
なんだか寒くなってきましたね。
しっかりお風呂で温まるようにしましょうね!
今日取り上げますのは、いつでも冷蔵庫に入っている卵です。
このありふれた食材を一度しっかりと見ていきましょう。
卵、玉子、タマゴ、といいますが、今日は鶏卵に限定してお届けします。
玉子(お料理関係ではこう書くそうです)は良質の動物性たんぱく質を豊富に含み、
特に卵黄にはビタミンやミネラルも多く、世界的にも動物性たんぱく源としては
一番一般的な食材でしょう。
ベジタリアンだって玉子(無精卵)はOKという方も多いのです。
動物を傷つけずに入手できるからですね。
歴史的にも古代ギリシャ時代から利用されてきたようです。
日本では安土桃山時代に伝わり、ずっと病人や子どもの栄養食だったのですが、
一般に広まったのは明治時代以降です。
玉子は「完全食品」と呼ばれ、中身は卵白と卵黄にわかれます。
人間の身体にとって必要な栄養素をまんべんなく含んでいますよ。
というのも、ニワトリの子、ヒヨコが成長するために必要な西洋成分がすべて
入っているからなんですね。
といっても、ワレワレはヒヨコじゃないので、これだけでは生きていけません。
人間にとって一番栄養価が高く、消化しやすいのは母乳だそうです。
でも私たちはオトナなので、安価で手に入れやすい食材を上手に利用していきましょう。
栄養面ですが、玉子には人間の体内では合成できない必須アミノ酸(9種類)
すべてがバランスよく含まれ、消化吸収が抜群です。
疲労回復効果もあり、内臓の働きを活性化してくれます。
ビタミンといえば、ビタミンC以外はほとんどすべてが揃っているくらいです。
とくにビタミンB群ですね。
B2は糖質、脂質、たんぱく質(三大栄養素)の代謝に関わり、
「発育のビタミン」とも呼ばれるくらいです。
抗酸化作用があり、老化、動脈硬化、ガンの予防に有効です。
玉子の他動物性食品を摂っていたら不足することはまずないのですが、
お酒をよく飲む方はB2の吸収が妨害されてしまうので、注意が必要ですよ。
レシチンは黄身に多く含まれ、コレステロールの排出にかかわります。
脂肪肝の改善や脳の働きを活発にするという働きもあります。
動脈硬化の予防にもいいですね。
また、意外かもしれませんが鉄分も豊富なんです。
とくに黄身にはヘム鉄という非常に吸収率の高い鉄分が含まれており、
野菜や穀物だけでは足りない鉄分を補うことができます。
卵白は生よりよく加熱して固くなったほうが吸収がいいです。
リゾチームという成分は有害なウィルスを溶かして免疫力を上げるという
効果があるので、風邪薬にも入っていますから、
昔からある風邪をひいたら卵酒という習慣はとっても理にかなっているのですね。
いっぽう卵黄はどろっとしたくらいがベストで、半熟卵にして食べるのが
一番よいようです。
温泉卵はちょっと凝固度が足りないので、胃腸が弱い方はやめておいた
ほうが無難でしょう。
それでは漢方的に見て行きましょう。
玉子は卵黄と卵白で働きがちょっと違うと考えます。
黄身の性質は温性、白身は微寒性です。
どちらも潤作用があり、
臓腑では肺、脾胃、大腸に入ります。
五味は甘味です。
東洋医学的な効能は、
安五臓、つまり五臓を補い、その機能を高めます。
養血安胎、血を養い、胎児の安定を促します。
止痢、下痢を止めます。
体質としては、卵白が冷え症の方には少し不向きなところはありますが、
ほとんどすべての体質の方にOKです。
とくに虚弱体質で下痢することが多い方は少しずつ常食されるのがいいでしょう。
普段から食べすぎの方は控えめに!
玉子はコレステロールが高いから食べないほうがいい、という方も多いのですが、
実は玉子にはレシチンが含まれているので、これがコレステロールを
除去してくれるのです。
玉子を食べるとコレステロール値が下がるし、動脈硬化や狭心症などの
予防にもなってしまうのですね。
ですので、ちょっとは食べてみましょうよ。
もちろん、高脂血症やコレステロール調整ができない体質のもいらっしゃいますので
一度にたくさん食べるのはやめておきましょう。
みなさんはどんな調理法がお好きですか?
私は出し巻きが好きですねぇ。
お弁当の甘~い卵焼きも懐かしいですが、うす味のお上品な出し巻き、いいですねぇ!
トマトとの相性もよく、炒め物やスープにするとおいしいですよね。
調理が簡単なので、朝ご飯のメニューに出番が多いかもしれません。
明日の朝は具だくさんのスペイン風オムレツなんかいかがでしょう?
今朝親戚からもらったぶどうを食べたら、とっても新鮮でおいしかったです。
次回はブドウを取り上げますね。
また次回お会いしましょう。