自然と鍼灸(20100603)
2010-06-03
こんにちは。
今回は、はりきゅう師川上秀人(かわかみ ひでと)が担当します!
前回ご案内しましたが、私のテーマは「自然」。
そこで今回は「自然と鍼灸」についてです。
鍼灸治療を受けてるけどなんで効くんだろう?
受けたことはないけどほんとに効くのかな?
といった方々に読んでいただいて、少しでも分かりやすいと感じていただければ
と思います!
私たちが携わっている鍼灸は東洋医学の一つです。
それにも種類があって、私たちが治療に用いているのは”伝統”鍼灸というもの
なんです。
その源泉は大昔に中国で書かれた医学書の考えに行き当たります。
実際の治療では現代人の暮らしの要素を加味して治療しますが、
土台は古い書物の中にある考えです。
その考えは身体全体を調えて治療をするにはすごく有効なんです!!
読者の方の中でも多くの方が、その治療効果を実感されていらっしゃるのでは
と思います。
(もちろん治療効果をさらに高めるために私たちは日々学び続けています!)
大昔の医学書と現代人の治療!?
どうしてつながるの?
と驚いた方もいらっしゃるかもしれませんね。
これをひも解くキーワードが「自然」。
人は自然の一部、はたまた、人も自然。
東洋医学の根本には「自然」があるんです。
大昔の人は今よりも自然と密接な暮らしをしていました。
“自然と一体となった暮らし”と表現した方がぴったりきますね。
農業一つとっても農薬・化学肥料なんてものはありませし、暮らしにしても
エアコンといった快適家電なんかありません。
そのかわり大昔の中国の人は生きるために、自然の移り変わりや急な変化、
そこでどうするか、などなど自然と一体となるためにひたすら自然のことを観察して
法則を見つけていったんです。
人も自然だから人自体にもその法則があてはまるだろうと考え、
さらに長い年月をかけて人の心身に関する法則を導き出し、
実践した結果として大昔の中国の医学書ができあがりました。
その中では心身を自然の事象に例えて説明するところがたくさんあったりします。
現代にいたるまで大昔の医学書の考えは”実践されながら受け継がれ”、
途中で多くの書物も残されてきました。
“受け継がれてきた”のはそれだけ治療として有効だということを証明してくれます。
人が宇宙に滞在できるぐらい文明が発達した現代でも、
「自然」である人が生きるために必要不可欠な、食事、排泄といった仕組みは
大昔とまったく一緒!です。
もちろん妊娠、出産も同じです!!
大昔の人が導き出した自然の法則を二千年以上の時間をかけて実践、熟成、進化
させてきたのが現代の東洋医学、そしてその一つが鍼灸なんです!
ここまでのお話で、鍼灸が現代人の治療にとても有効なことが少しでもお分かり
いただけたら幸いです。
と言いますのも東洋医学では心と身体は一つと考えますので、鍼灸への信頼が増せば
それだけ身体への治療効果も上がる!! からなんです。
では次回は近藤琉水先生が担当です。お楽しみに!