秋の味覚-くこのみ(20101028)
2010-11-02
こんにちは。はりきゅう師の近藤 琉水です(^^)
急に冬の寒気がやってきました。早速風邪をひいていませんか?
とはいえ、南の空には台風が。被害がこれ以上広がらないことを祈ります。
そろそろあったか煮物が美味しい季節になりました。
今回は秋冬の食卓にしっくりくる里芋(さといも)を取り上げ・・・
と思ったら、なんと既出のテーマでした(;^_^A)
まだ取り上げてないネタ探しがだんだん難しくなってきました(汗)
サトイモについては、詳しくはこちらをどうぞ!
http://www.funinchiryou.net/20100114-2/
というわけで路線変更。
今日は枸杞(くこ)の実についてお話することにします。
クコノミってご存知ですか?
中国のお茶や杏仁豆腐、韓国料理の薬膳料理などに入ってる小さな赤い実です。
噛み締めると、うっすら甘いような酸っぱいような味がします。
ちょっとグミと似ていますが、別物です。
クコは中国原産のナス科の植物。
小さな紫色の花が咲きますよ。
果実は、約1センチほどの熟すと赤い実で、ナスとはちっとも似ていません!
乾燥させたドライフルーツはよく薬膳で使われますし、漢方薬では枸杞子として有名です。
植物全体が宝と言われるくらい、お薬として利用価値が高いのです。
果実以外でも、根皮が地骨皮(じこっぴ)、葉は枸杞葉(くこよう)として漢方生薬では
有名です。
非常に古くから利用されてきた生薬で、『神農本草経』という、現存する一番古い生薬の
辞典にも掲載されているのです。
古来より滋養強壮によいとされてきただけあって、不老長寿の妙薬として珍重されています。
現代医学では、クコの実にはベタイン、ゼアキサンチン、リノール酸、ベータカロチン、
ビタミンB群、ビタミンC、鉄分、マグネシウム、亜鉛などなど、約40種類以上の有効成分が
含まれることが確認されています。
血圧降下作用、血糖値の効果作用があると認められているのです。
コレステロール値、中性脂肪値も降下し、動脈硬化を予防するそうです。
また、抗酸化作用、抗老化作用、抗ガン作用があり、実験においてもマウスの平均寿命を
延ばしたそうです。
すごいですね!
では、漢方的に見ていきましょう。
性質は平、寒熱の偏りがありません。
潤作用があります。
臓腑では肝、腎に入ります。
五味は甘です。
東洋医学的な効能としては、
滋補肝腎、肝臓腎臓を養い、働きをよくします。
益精明目、目の疲労を取り、視力を改善します。
強健筋骨、肝臓を養うことで筋を、腎臓を養うことで骨を強くしてくれます。
滋養強壮というだけあって、虚弱体質や陰虚体質の方向きです。
気血両虚の方でもOKです。
肝臓と腎臓に効きますので、不妊治療にはピッタリだと言えますね!
実際、クコの実を毎日食べ続けると精子の数が増えるそうです。
男性にも女性にもオススメです。
どこで手に入るかというと、漢方薬局か、中華食材を扱うお店ですね。
大袋で売ってます(^_^;)
酸化しやすいので、密封して日光が当らないところで保管してください。
そのままドライフルーツとして食べることもできますが、ちょっと苦味があるので、
お茶として煮出すか、スープやデザートに入れて具としていただくのがいいかと思います。
お粥や雑炊でもいいですね。
キレイな朱色がお料理のアクセントにもなります。
これからの季節、普段のお茶を入れるときに必ずお茶っ葉と一緒に急須に入れるとか、
こまめに摂取できるような工夫をしてくださいね。
私は枸杞の実ジュースというのを通販で見つけ、毎日少しずつ飲んでいます。
ドライアイや眼精疲労がある方は絶対オススメですよ~!
次回は唐辛子を取り上げてみようと思います。
意外ですが、秋が旬です。
お楽しみに!