不妊と不摂生(20110127)
2011-01-28
こんにちは! はりきゅう師の近藤 琉水です(^^)
常に寒波が居座りながらも、サッカーで盛り上がって熱い日本列島です。
北国のみなさん、毎日の雪かき・雪おろし、ほんとうにお疲れ様です。
春が待ち遠しいですねぇ。
今日のタイトルは”不”妊 と”不”摂生と、なんだかひどくマイナスイメージに
なってしまい、どうもすみません。
逆に「妊娠するために摂生すること」、普段の養生がだいじですよ、というふうに
受け取っていただければ幸いです。
生活習慣と妊娠力は関連があります。
健康であるためには規則正しい生活や清潔な環境、量質ともに適正な栄養が
大切であることは誰もが否定しないと思います。
自らの生活を省みず、仕事ばかり優先して過労状態になったり、
あるいはまったく動かずに怠惰で贅沢な暮らしを送っていれば、
やがて病魔に蝕まれるのは目に見えています。
そこまでいかないとしても、現代は”半病人”がとても増えているといえます。
いつもどこかが痛い、苦しい、しんどい、でも病院にかかるほどではないという状態。
ビタミン剤やドリンク剤を飲んだり、市販の薬を適当に服用したりして
なんとか日々をやりすごしているということが多いのではないでしょうか。
漢方ではそのような状態を”未病”といい、その段階で治療を開始するべき、
立派な治療対象だと考えます。
決して健康体ではないのです。
とくに男性に多いように見えますが、常に睡眠不足で夜遅くに大量に飲食し、
お酒やタバコがやめられず、運動も長らくやってない、という働き盛りの方の
お身体が非常に心配です。
女性もキャリアを積んでいかれる方が増え、残業や出張で心身ともに疲れている
方が大勢いらっしゃいますね。
そういった毎日を過ごされている現代女性・男性が不妊症と診断されることは
ある程度仕方ないことのように感じます。
ご自身の健康が十分維持できてなくて余裕がない状態では、生殖能力が
衰えていくのは当然だからです。
これまでも睡眠の重要性や食養生について繰り返し述べてきました。
できるだけその季節に合った生活様式や旬の食べ物を心がけ、
自然に沿った生き方をすることが東洋医学で一番お勧めしている健康法です。
特別なお薬や鍼灸よりもまずは、”毎日の養生”なんですね。
どうしても仕事のシフトや責任で就寝が遅くなったり食べる時間が取れなかったり、
ということはやむを得ない事情です。
できるだけの努力をしても尚、どうにもならない部分ってありますよね(ToT)
そういった状況のなか未妊治療をされる方は、足りない部分を漢方薬や鍼灸で補う
ということもアリだと思います。
ところが、不摂生に気づかない方、別に何の問題もないと思い込んでおられる方は、
一番難しいです。
冷えているのに気づいていらっしゃらないとか、気にせずにほったらかしの方、
こういう方は問題なのと同じですね。
“冷え”は未病の原因の代表です。
まずは現状の問題点を把握して、改善しようという気持ちが芽生えなければ
治療を受ける気は起らないでしょうし、とにかく未妊治療を開始したとしても
なかなか効果が出てこないのです。
私たち鍼灸師は、まずは患者さまのお身体を診断して、現在の状態や体質、
問題点を指摘して治療方針を立てると同時に、あなたご自身ができることを
お伝えします。
“まな板の鯉”のように身体を任せきってしまうのではなく、一緒に改善していく
という姿勢で取り組んでいきたいと考えています。
私たちも治療の際は全力であたっていますし、受けられる方もできる限り
不摂生を改め、一歩でも目標に近づけるような心の持ちようと、行動力を
お願いしたいと思います。
苦行のように頑張りすぎる必要はまったくありません。
焦らずに地道にいくのがいいのですから。
生活を健康な方向に少しずつ舵取りしていくだけです。
できるだけリラックスして、二人三脚でやっていきましょう!
それでは、次回は石原先生の経絡ヨガです。どうぞお楽しみに。