【2人目不妊と感染症のはなし(20130110)】
2013-01-10
こんにちは!
2人目不妊治療担当の足立繁久です!
2013年初のメルマガ配信です。
今年も良い年になるとイイですね♪
さて今日のメルマガでは2人目不妊の原因の中でも
“感染症に関する知識”を紹介しますね。
2人目不妊の要因の中にしばしば”感染症”が挙げられます。
不妊に関わる生殖器系感染症では”クラミジア感染の情報”をしばしば目にします。
しかし、クラミジア感染による不妊への影響は、
2人目不妊(続発性不妊症)に限った不妊要因ではありません。
2人目不妊に関係する生殖器系感染には次のようなものがあります。
■2人目不妊(続発性不妊)特有の感染症
出産時に起こる”産道の細菌感染”です。
これは産褥熱(さんじょくねつ)と呼ばれる病気です。
主要な症状は《下腹部痛・悪寒・発熱(産後24~72時間以内に発症)》
他にも頭痛・倦怠感・食欲低下などの症状が見られます。
産褥熱の原因には、2つのパターンがあります。
1、外部的要因
例えば、病原菌への接触、非衛生的なお産の環境などが挙げられます。
2、内部的要因
分娩によって体力の消耗・免疫力の低下が起こります。
この免疫力の低下により、膣などの性器内常在細菌が上行性に感染していくケースや他の病変部から細菌が広がるケースがあります。
衛生的に完備されていなかった昔は、
産婦さんの死亡率が高い疾患として問題視されていました。
お産によって女性は相当に消耗してしまうため
気力・体力・免疫力が極端に低下してしまうのですね。
しかし、ご安心をください。
現代医学の発達によって治療法・対処法が確立されています。
抗生物質の投与によって治療できます。
また、出産の環境も衛生的になり、感染する確率も格段に低くなり
今では産褥熱にかかることも少なくなってきました。
■生殖器系感染によって不妊のリスクが高くなる理由
さて、2人目不妊において一番気になる点は『感染症と不妊症との関係』です。
生殖器の感染によって、子宮内部まで炎症が進むと次のような影響を受けます。
・子宮内膜のダメージ
・子宮周囲器官(卵管・卵管采・卵巣)周辺の癒着
・さらには骨盤内(腹腔)にまで炎症が波及することもある。
これらを総称して骨盤内炎症性疾患とも呼びます。
さらに詳細に調べていきますと・・・
不妊に強く影響を持つ変化(病態)は以下の変化によって不妊のリスクが高まると言われています。
卵巣周囲の癒着・・・排卵された卵子が卵管へ取り込まれにくくなる
卵管周囲の癒着・・・卵管の運動性が低下し、卵子を子宮へと運ぶ機能が低下する
卵管閉塞 ・・・・ 卵管そのものの癒着によって卵管が塞がってしまう
卵管采の傷害 ・・・排卵された卵子を取り込むピックアップ障害が起こりやすくなる
■東洋医学でカバーするには!?
さて、このようなに情報に触れていくと
『産後の感染症にかかってしまったら、
これらの変化はもう治せないのでは…?(><)』
このような不安を感じてしまいますね。
しかし、上に挙げた、卵管の運動性・ピックアップ(キャッチアップ)機能…などは
東洋医学的にみていくと、子宮周辺組織の流れの渋滞を解消することでを改善できる問題でもあるのです。
これを東洋医学の言葉では【気滞(きたい)】と言います。
気の流れが悪くなり、気の渋滞が特定の部位に起こることで
その部位の機能が極度に低下してしまうのです。
しかし、渋滞(=気滞)さえ解消すれば、機能は回復させることができます。
特に数値には表れにくい異常などはこの気滞が強く影響しているケースが多いですね。
なかなか画像や数値に現われにくい”卵管や卵管采の運動面・機能面”の改善に、
東洋医学・鍼灸のケアは有効な面を持っています。
気滞(きたい)という状態は、東洋医学独特の概念です。
気とは目に見えない要素なので、不確定なものです。
しかし実際のところ、検査や数値に現われない異常は不妊治療においても多くみられます。
いわゆる原因不明という病態のほとんどがこれにあたります。
近代西洋医学と伝統的な東洋医学の併用治療で妊娠率が上がると言われている理由だと言えるのですね。
【2人目不妊の原因】に関する情報はコチラに詳しく掲載しています(^^)
さて!次回のメルマガ配信は池田先生の担当になります♪