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【不妊カウンセリング】不安を手放す(20110825)

2011-08-26 [記事URL]

こんにちは。はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
なんだか急に季節が変わりましたが、みなさまお変わりないでしょうか?
これからしばらくは夏・秋を行ったり来たりですね。
体調をしっかりキープしていきましょうね。

さて、不妊治療に取り組んでいらっしゃるみなさんが抱えるお悩みを
少しでも軽くできるように、今日も一緒に考えていきましょう。
まずは、”手放す”ことから。

不妊治療専門の鍼灸院ですから、当院にお問い合わせいただく方はほぼ100%
妊娠を目指していらっしゃいます。
とはいっても、はじける笑顔で意気揚々とドアを開けて来院される方は
あまりいらっしゃいません。
「子づくり励んでますっ!!(`0´)ノ」 というより、
「がんばってるけどできない・・・(T_T)」 という方ばかりなのですね。
「そろそろ子ども欲しいなぁ」と思ったのと同時に鍼灸院に来られる方は
まずいらっしゃらないのです。

それは婦人科や不妊専門クリニックでも同じかもしれません。
しばらく自力で挑戦してみて、妊娠する気配がないので不安になって
医療にかかるというのが自然の流れですね。
そして西洋医学的な治療を開始してある程度以上がんばるのですが、
それでも結果が出ない、という方が鍼灸院に来られるのです。

ですので、みなさんに共通するのが抑鬱的というか、不安げな表情です。
これまで費やしてきた時間、お金、肉体的・心理的負担を考えると当然です。
お話をきいていると、これまでのうまくいかなかった体験を思い出して
こらえきれずに涙を流される方も少なくありません。

これだけがんばっているのに、なぜ?!
世の中にはデキ婚だっていっぱいあるのに。
理不尽さに腹が立ったり、自分を責めたりしてしまいます。

だいたい1年から2年間の妊活期間の方が多いのですが、
なかには5年以上の方だってたくさんいらっしゃいます。
体外受精を10回以上とか、流産を何度も何度も繰り返していらっしゃる方も。

いわゆる失敗体験を重ねていくと、これ以上傷つくのを避けるために
予防線を張ってしまいます。
「今回もどうせだめだろう」「どうせ無理だから」というふうに。
少しでも期待するとだめだったときの落胆が大きいので、
できる限り期待せずに治療を続けるのです。
でもそうしていると、だんだん虚しくなってきますし、
「いったいいつまでこんなことやってるんだろう?」という
将来への不安も出てくるんですね。

こうした場合、まずは固く凝り固まってしまった心を解きほぐさないと
いけないのです。
「どうせ無理」と思いこんでしまったら、できるものもできないのですから。
「無理」な結果を自ら呼び寄せてしまうのです。

心と身体は一体です。心が抑鬱状態で冷え切っているのに、
身体だけあったかく、元気な卵が育つわけはないからです。

もちろん体質改善は必要ですが、まずは心の状態を改善していかないと。

といっても、そんなに簡単じゃないんですよね。

でも、安心してください。

今までずっと一人で抱えてきた不安や怒り、悲しみ、悩みを
お一人で我慢して持ち続けていなくてもいいのです。
手放したらいいんです。
知らず知らずのうちにぎゅっと握り締めてしまっている感情を
ただ手をゆるめるように、指のあいだから砂が零れ落ちるように、
スーっと放してみましょう。

それが難しいと感じるならば、誰かに手渡してみるのはどうでしょう。

そのために鍼灸師はいるのだと思ってくださいね。
当院のように、不妊専門の鍼灸院では、鍼灸師はカウンセラーの役割も
担っています。
もちろん心のことばかりでなく、身体のほうもケアできる専門家ですし、
お一人の方のトータルな健康をサポートしていくのが私たちの仕事です。

たくさんのネガティブな記憶や思いを無理して消さなくてもいいのです。
まずは持っている手を離してみてください。
イメージでいいですよ。
いろんなものを後生大事に抱えている手をそっと、はずしてください。
それが難しければ、私に全部預けてください。
手渡してくださいね。
私でなくても、だれか信頼できる人がいたら、その人に渡してしまってください。
頭のなかでイメージできますか?

そういった悩みやしんどい思いは、ずっと一人で持ち続けなくても
いいのですよ。安心してくださいね。

ちょっとでも、ほっと心があたたかくなる感覚があれば大成功です。

無理せずに、”手放す”練習をしてみましょうね。
毎晩眠りにつく前、イメージトレーニングをしてみてください。
できるだけゆったりとした呼吸でやってみましょう。
あなたなら、できますよ!!

次回は食養生についてです。どうぞお楽しみに!


【身体づくりで妊娠力アップ】内もものマッサージ(20110811)

2011-08-11 [記事URL]

こんにちは。はりきゅう師の岡井志帆です。
立秋となりましたが、まだまだ猛暑は続きます。
暑さ対策をよりいっそう頑張りたいですね。

さて、健やかな身体作りのためのお話です。

そのためには、日々足を動かすことを提唱しています。
とくにおススメしているのがウォーキングです。
足には大きな筋肉がたくさんあります。
これを動かすことで、大量の血液が身体を巡ります。
心臓から重力により血液は下に流れますが、これを再び心臓に戻すために
筋肉の力が重要です。
筋肉を動かすともちろん体温もあがります。
身体の代謝がアップしますよ。

でも、暑くて外にはいけない日には?

べビ待ちさんにお勧め。
暑い日も、お家でできる身体作りを紹介していきますね。
今回のポイントは、内モモ。
内モモのマッサージなんていかがでしょうか?
みなさん股関節は柔らかいですか。
ここは、足に行く血液が出入りするところです。
普段から、関節をよく動かして流れが良くなるようにしたいですね。
膝から股関節までの部分。 
太ももの内側は「内股(ないこ)」といって、按摩指圧では「下半身を養う」
といわれており、とても大事にされている部分です。
お腹の調子が悪いときはもちろんですが、「生殖機能」にも重要とされています。

ここを押されて「痛い」と感じる人は、「生殖機能が弱っている」のかも!?

ここは、生殖に関係する「腎臓・肝臓・脾臓」の経絡が走っています。
痛みがあるということは、「気・血・水(き・けつ・すい)」の流れが
滞っているということです。
なので、ここの流れをよくしてやると生殖に関係する「子宮」にいい血液が
流れます。
内モモには、老廃物が流れているリンパが沢山ありますし、しっかりほぐして
どんどん不要な物は流してしまいましょう。
血行がよくなると、温かい血液が流れていくのでお腹も温まります。
下痢がヒドイ人に、内股(ないこ)を30分ほどマッサージしたら下痢が治まった。
というお話を聞いたこともありますよ。

では、マッサージの方法です。
今回は、手のひらでモモを押していくやり方です。
まず「あぐら」をかいてください。
反対の片膝は立てておいてもかまいません。
片手で「曲げたほうの脚の足首(マッサージするほうの足首)」を
軽く握ってみてください。

そのとき、足首が「冷えている」と感じたなら足首を温めるように
しばらく握っていてください。

足首を握った手を広げ、手のひらを足首にあてる状態にします。
手の甲に、もう片方の手を重ねます。
肘は伸ばしたまま、前に身体を倒すと自然に手のひらに体重がかかります。
ゆっくり、一定のリズムで「気持ちいい」と感じる強さの圧力を
手のひらにかけます。
すこしずつ、足首から膝に向かって移動していきます。
次に、膝からモモの付け根に向かっても同じ動作を繰り返します。
このとき、股関節の辺りもしっかりと圧迫してくださいね。
太ももは面積が広いので、重ねている手を変えてまた繰り返してください。

左手、右手とモモに付ける手を変えると、圧迫する角度が変わるので
太ももの違う面が刺激されます。
反対の足も同じように、足首から膝。膝から股関節へとマッサージしていきます。
ただし、妊娠の可能性のある人はしないでくださいね。
卵を育てる卵胞期(低温期)にすると、経絡が刺激されいい気・血が流れていきます。
卵作りに必要な、温かい血液を送ってあげましょう。

安定期に入った妊婦さんは、優しくなでるように「さする」のがいいでしょう。
「手当て」といって、温かい手のひらを当てるだけで心地よい刺激が伝わりますね。
簡単ですので、ゆったり気持ちよくマッサージしてください。
クーラーで冷えた、足首・すねを温めて妊娠力をアップさせてくださいね。

それでは次回は近藤先生の担当です。どうぞお楽しみに!


【FAQ】体質ってなに?(20110726)

2011-07-29 [記事URL]

こんにちは。はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
台風の後、少し涼しくなって過ごしやすいですね。
できれば夏中このぐらいで留まっていてほしいものです。

さて、東洋医学の世界では、”体質”というのがものすごく重要だと考えられています。
「冷え症体質」だとか、「汗っかきの体質なんで」なんてよくいいますが、
それとはちょっと違う概念かもしれません。

では、いったい東洋医学で言う「体質」ってなんなの? と不思議に思われますよね。

今日はその疑問にお答えしていきましょう。

西洋医学では細胞が人間を構成する最少単位で、細胞が寄り集まってできた
ぞれぞれの器官や身体は個体差が余りなく、あっても体重の違い(子どもか大人かなど)
くらいでしょうか。
ですので、同じ病気に対して1つのお薬を服用すると、誰でも同じ効果が期待できると
考えます。

伝統的な鍼灸や湯液(漢方薬)では、同じ病気でも体質によって治療方法は異なり、
配穴(使うツボ)やお薬の種類はまったく違うものとなるのがあたりまえです。

たとえば便秘一つにしても、全員同じ治療をしていたら治る人と治らない人が
出てくるだけに留まらず、結果として体調を崩してしまう人も出てくるのです。

画一的な治療をすれば、治療を施すどころか、体質を悪化させてしまいかねないのです。
ですので、「私便秘なんです」「はい、じゃぁコレ飲んでください」ということは
絶対避けなければいけないんですね。

それほどまでに、治療に入る前の体質判断が重要視されています。

あなたはコレコレシカジカの体質なので、あなたの便秘にはこの薬がよく効きます。
鍼灸であれば、このツボを使って、こうすればよくなります。
ということになるのです。

その際「便秘症」というのがその人の厳密な”体質”ではありません。
正確には”証(しょう)”というものです。
便秘は症状であって、証ではありません(ややこしいですね(^_^;))
根本的な原因が、例えば腎臓の弱りから来るものなのか、肝臓に問題があるのか、
それとも肺が弱って外邪といって風邪など外から入ってくる邪気によるものなのか、
などといった診断のことを指します。

未妊治療でも同じことです。

妊娠しづらい状態はどこから来るのか。

もともと持って生まれた先天的な体質、そして生まれた後の後天的な体質、
家族の病歴、本人の既往症、現在の生活習慣、精神状態、性格・・・
それぞれこと細かく尋ねて(問診して)確認していきます。

そして、身体の診断。
症状だけでなく、身体の表面に現れる小さな徴候を見逃さず、
両手の脈、お腹や舌、ツボの状態をつぶさに診て、総合的に判断していきます。

そうして見えてきた体質をもとに、足りないところを補い、
“邪実”といって病的に旺盛になり過ぎているところを弱めて、
全体のバランスを整えていくのです。

体質を正しく判断できて、
治療がバッチリうまく決まって、
そのうえあなたの養生も後押ししてくれたら、
きれいに丸くバランスがとれた心身となって、
自然治癒力が増して、自らの力で妊娠できるようになるのです。

ただし、100%全員の方がそうなるとはいえません。
結果が出ないのは、治療家の技量が足りないせいだと私は考えています。
ですから、日々研鑽しかありません。

あなたの体質を正しく見極め、あなたの自然治癒力を最大限に引き出すために
一生努力していきたいと思います。

巷には多種多様な情報が流れています。
あなたにお願いしたいことは、ネットやクチコミの情報を鵜呑みにしないで
いただきたいということです。
ある人には効果的であった治療法やお薬、サプリが、
あなたの体質に合っていてあなたにも効果があるのかどうか、ということです。
情報過多なネット社会では、あふれる情報と賢くつきあっていかねばなりません。
どうか、宣伝広告やクチコミ情報に流されることなく、
まずは「参考にする」くらいの気持ちで見ていただければ。

そのうえで、信頼できる鍼灸師や漢方家にお訊ねくださいね。
あなたの体質を一番わかっている専門家であれば、
あなたにいいか悪いか、ちゃんと判断できるはずですから。

ややこしそうな”体質判断”ですが、これが実は一番効果的なのです!

次回は、岡井先生が担当です。どうぞお楽しみに!


【食養生】夏の味覚-かぼちゃ(20110714)

2011-07-15 [記事URL]

こんにちは。はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
梅雨が明けましたねぇ。早いです。
これからの長い長い猛暑を元気に乗り越えていきたいですね!

今日は私の大好物、南瓜を取り上げます!
実は子どもの頃は”かぼちゃ娘”と家族に呼ばれていたほど好物だったんです。
今でもかぼちゃがあれば幸せ~♪ です。
大げさですが、この世で一番ウマイ! とさえ思い込んでいますから(笑)
そんな思い入れピカ1の食材を熱く語っていきますね!

カボチャ(南瓜)の原産地はアメリカ大陸とのことですが、
日本にはカンボジア経由で伝来したためこんな名前に。
江戸末期にはいわゆる西洋カボチャも伝わりました。
今では世界中で栽培されているウリ科の植物です。
ホクホクとした甘い栗カボチャは西洋カボチャ、
ネットリした黒皮南瓜などは日本カボチャの一種です。
変り種としては、金糸瓜という「そうめんかぼちゃ」や、
ズッキーニ(意外にカボチャの仲間!)もありますね。

「冬至にかぼちゃ」といいますが、カボチャの旬は実は夏です。
でも貯蔵するとデンプンが糖分に分解されて美味しくなるので、
秋から冬にかけても美味しくいただける緑黄色野菜です。
保存可能なので昔は冬の貴重なビタミン源だったのでしょうね。
冬至にカボチャを食べて元気になろう! というところでしょうか。
今では南半球からも輸入されますし、一年中通して食べることができますね。

カボチャは体内でビタミンAに変わるベータカロチンを多く含んでいます。
とくに西洋カボチャに多いんですよ。
ビタミンAは皮膚だけでなく、目の粘膜の健康も保ちます。
コレステロール値を下げ、生活習慣病やガンの予防効果があります。
皮の部分に多いので、わざわざ剥かずに、一緒に調理して食べましょう。
またビタミンB群も豊富ですよ。
疲労回復や精神的な安定にも役立ちますし、
髪や爪の健康にも重要な役割を果たしています。
女性には大切な栄養素ですね!
そして、意外ですがビタミンCもたっぷり含まれています。
美しいお肌をキープするのに必要なコラーゲン生成に欠かせませんし、
風邪の予防にも効果的です。

そして、忘れてはならないのがビタミンEです。
みなさんもご存知のことと思いますが、
ビタミンEは不妊に効くとされていますよね。
もともと「若返りのビタミン」「老化防止のビタミン」と呼ばれていました。
末梢血管の拡張作用があり、血流をよくしてくれます。
のぼせや肩こりなどの症状がある方におすすめです。
男性不妊にも効果的とされていますよ!
ただし、長期に渡って大量に服用するとよくありません。
サプリを摂っている方はご注意を。
できるだけ食品から摂取するようにしましょうね。

それから日本かぼちゃに多いのが葉酸です。
こちらも貧血予防に欠かせない栄養素ですね。

それでは、漢方的に見ていきましょう。
性質は温(日本カボチャは微涼です)、潤、降作用があります。
五臓は脾胃に入ります。
東洋医学的な効能としては、
健脾益気、胃腸の消化力を高め、元気にしてくれます。
消炎止痛、炎症を抑え、痛みを止めます。
他にも解毒作用などもあります。

体質的には、身体を潤してくれるので陰虚体質の方が一番向いています。
でも、食べ過ぎない限りはどの体質の方もまぁ大丈夫。
私のように食べ過ぎる人は熱の症状が出やすくなりますのでご注意を。
日本カボチャはその点は心配いりませんが、
こちらも食べ過ぎるとむくみの原因となったり下痢なども起こしやすいです。

なぜ温性の食品が夏に? と不思議に思われるかもしれませんね。
夏は何かと身体を冷やす食材が多いもの。
現代ではとくにクーラーや冷菓などの影響で身体が冷えがちです。
そんなときに、このカボチャを食べると冷えすぎを防止してくれるんです。
自然はうまくできていますね!

というわけで、夏の冷え予防にはカボチャをお忘れなく。
食べ過ぎずに、ちょっとずつ毎日食べるのがよさそうです。
肝に銘じます・・・(^_^;)

選ぶときは、手に持ってみて、思ったより重量感があるものがいいです。
すぐに種とわたを取り除き、ラップに包んで冷蔵庫で保存しましょう。
硬くて切りにくいときは(美味しい予感です)、
そのままレンジでちょっとチンしてみましょう。
切りやすくなりますよ! くれぐれも包丁で怪我をしないでくださいね!

私はカボチャと切り昆布を一緒に煮たものが一番好きです。
でも和風でも洋風でも、応用自在ですよね。
スープや天ぷら、サラダ、そしてデザートにも使えます。
なぜか、サツマイモと並んで男性には不人気な野菜ですが、
精子を元気にしてくれる作用があるということですし、
美味しく食べてほしいですね。

次回はみなさんのご質問にお答えするコーナーです。
こんなことをきいてみたい、これはどうなの?
といった疑問などありましたらどうぞお寄せくださいね。
info○harikyuu-seishindou.com
○を@マークにしてくださいね。
スパム対策ですのですみません。


【不妊とカウンセリング】不安(20110630)

2011-07-01 [記事URL]

こんにちは。はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
この一週間ほどで急激に気温が上がり、寝苦しい夜が続いています。
身体がついてこれずにしんどいですよね。
しっかり汗をかいて、身体も夏仕様にしていきましょう!

今日は、多くのベビ待ちの方々が経験する「不安」とその対処法についてのお話です。

以前、”不妊とストレス”というテーマの記事を配信しました。
こちらをご覧くださいね。
http://www.funinchiryou.net/mag2/post_15.html

生きていればまったくゼロにはならない”ストレス”と、どうつきあっていくか?
これはベビ待ち中に限らず、誰にとっても難しい課題ですよね。

まるでアクシデントのような、突然降りかかってくる大きな問題は避けようがない
ですし、例えば過労が続いて心身ともにダウンという状況に陥ったのであれば、
単なるストレスというよりは、人生における重大事件として対処しなければいけません。

ですが、そこまで緊迫していないまでも、なんとなく心が晴れず、
ゆっくりゆっくり気力がそがれていくようなことって、日常茶飯事的にありますね。
小さなストレスも積み重なると、気づいたときには身動きが取れなくなってしまう
ような深刻な事態になってしまうことだってあるのです。

あなたの心、そして肉体を徐々に蝕んでいき、やがてあなたを飲み込んでしまうのが、
「不安」という精神状態です。

不安というのは、「どうなるかと心配して、おちつかないようす」と国語辞典に
あります。
今目の前にある事象から将来を類推して、(たいてい)あれこれよからぬことを
想像して、それで凹んでしまうのですね。

とくに、不妊治療というのは赤ちゃんを授かることが目的、
つまり妊娠できるかできないか、という”オール・オア・ナッシング”の悩みに
なりがちです。
だから余計に身動きが取れなくなってしまうのです。

では、実際に妊活中の方がどんなことを不安に感じているのでしょうか?

1.不妊治療について
治療を始める → どんな治療かな? 痛いのかな? うまくいかなかったどうしよう?!

2.年齢について
今○○歳 → やっぱり若いほうがいいのかな? もう遅い? どんどんトシをとってしまう!

3.経済的な問題
治療にはお金がかかる →  どれだけ? 貯金で足りる? 蓄えがないと将来どうなる?

4.仕事について
仕事は辞められない → 夫の協力が得られないかも? ちゃんと治療に通えるのか?

5.パートナーとの関係について
十分話し合いができていない → 意識のズレがあるみたい・・・ わかってくれないかも? 

6.周囲との関係について
妊娠を期待されている → 周りで次々子どもが生まれる 両親や親戚に何を言われるか・・・

7.長引く不妊について
長期間の妊活 → このまま一生授からないのかも? いつ辞めたらいいの?

このように、さまざまなことを考えすぎてしまい、頭がいっぱいになってしまいます。
こと不妊治療に関してはなかなか相談する相手もいず、孤立してしまうこと多いので
自分のなかで不安はどんどん大きくなってしまいます。

あなたの両肩に大きな荷物が乗っかっていることに、まずは気づいてください。

一人で背負っていては苦しいばかりですよね。
どうか、その荷物を一緒に背負って負担を軽減してくれる、
できればその荷物を下ろすのを手伝ってくれる人を探してください。

心を許して相談できる相手がみつかりますように。

すぐ近くのお友達でみつかればいいのですが、それが難しい場合は、
カウンセラーのサポートが得られるクリニックもありますね。
私たち鍼灸師も、不安で身動きが取れなくなっている方のお役に立てるように、
心から願っています。

それでは、これから2ヶ月に1度になりますが、妊活中の心のケアについて
お話を進めていきましょう。
がんばっているあなたの心が少しでも軽くなりますように。

次回は食養生のお話です。どうぞお楽しみに!


【身体づくりで妊娠力アップ】正しい姿勢

2011-06-17 [記事URL]

こんにちは! はりきゅう師の岡井志帆です。
今回、はじめて担当させていただきます。

これまでは、石原幸先生が「経絡ヨガ」を担当してくれいてましたが、
6月からは私、岡井がお身体を動かすことを推奨していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします!

早いものでもう6月も半ば。
梅雨の季節ですので、雨の日はお家の中で過ごすことも多くなりますね。
近年、「ゲリラ豪雨」なんてのもありますから、外出が嫌になるのも無理ありません。
お家の中でじっと動かずに過ごしていると、なんだか気分も沈んできますね。
心と身体は繋がっています。
元気に活動していれば、気分も晴れ晴れ。
元気も出てきます!

では、雨の多いこの季節。
お家の中で出来る「自分の身体をみつめること」をしていきませんか?
今回は、「正しい姿勢」についてお話したいと思います。

みなさんも、「姿勢が悪いと肩が凝る」「腰が痛いのは姿勢が悪いからだ」と
普段から何気なく話されていると思います。
長時間同じ姿勢でパソコン作業をして肩が凝ったり、
長く歩いたりすると腰が痛んだりします。
これらは経験上、みなさんも「あるある!」ですね。

では、これを東洋医学でみるとどういうことなのでしょうか?
東洋医学では、”気・血・水”(”き・けつ・すい”と読みます)の働きが滞りなく、
スムーズに流れると身体も心も健やかになると考えます。
「血と水はわかるけど、気って見えないし。よくわからない」と思われていませんか?
東洋医学では、「血と水」は陰のもの。形のあるものと考えています。
それに対して、「気」は陽のもの。形のないものと考えています。

「形もないし見えないし。ホントにあるのわからない!」と思われたかもしれませんね。
気は、エネルギーのようなものも含まれます。
なので、みなさんが「やるぞー!」とやる気を出したり、活発に活動したりすると、
陽の気はどんどん動くのです。
陽の「気」が動くと陰のものである「血と水」も動きますので、
やる気や活発な活動をすることで血流がよくなり、代謝もアップ。
いい汗をかいたりできるんです。

では「姿勢」ですが、姿勢が悪い状態はというのは?

東洋医学では、経絡という道のようなものが体中めぐっていて
気が流れていると考えられています。
姿勢が悪くなると、気の通り道である経絡が乱れて流れにくくなります。
気が流れにくいと血や水も流れにくくなります。
また、同じ姿勢を続けることでも気が動かなくなり、血や水が流れにくくなります。

正しい姿勢というのは、最も気が流れやすい状態であるので、
同じ姿勢を続けていても流れやすい状態を維持できるので、疲れにくくなります。

なかには「正しい姿勢をするのが疲れるよ」と感じる方も多いですね。
自分オリジナルの姿勢を続け、筋肉ができあがれば楽な姿勢に思えてきますが、
もともとは「経絡の乱れ」がありますので、長時間同じ姿勢を続けると
疲れを甚だしく感じてしまいます。
長時間だらだら歩くと腰が痛くなったりするのも同じことですね。
正しい歩き方から外れてしまい、経絡に乱れが出ているのですよ。

鍼灸治療では乱れた経絡を整えていくのですが、
自分でできることは何かないでしょうか?

やはりまず「自分を知る」ということでしょうか。
先にお話しましたが、陽である「気」を動かすことが大事ですね。
「私って姿勢悪い?」「じゃあ、どうすればいいのかな」と思うことがスタートだと
思います。
意識を向けるということが陽の「気」を動かすのです。

では、正しい姿勢とは?
簡単にできる姿勢のチェックを試してみましょう。

何も無い壁の前に立ちます。
かかと、おしり、肩、頭をしっかり壁に付くように立ちます。
ちゃんと全部つきますか?
特に、肩と頭に違和感を感じませんか?
「顎が引きすぎ状態で苦しい」と感じる方は、普段 顎を前に突き出して
頭を後ろにして歩いているんですね。
肩がつかない人は、肩が前に入りすぎですよ。
普段から、もっと胸をはって、少し偉そうに歩いてみませんか?

このように、簡単に自分の姿勢をチェックすることができます。
まず自分の身体を知ること。
そして、正しい姿勢を知ること。
これで、あなたの陽の「気」は動き始めましたよ!
次は、陰の「身体」ができてきます。
時間はかかりますが、正しい姿勢を維持する筋肉をつけることが
健やかな身体作りの第一歩!
正しい姿勢が維持できれば、気がスムーズに流れ血流もよく疲れにくくなり、
冷え症、むくみの防止にも最適です。
妊娠力アップの一つ、身体作りに取り入れてくださいね。

次回は近藤先生の担当です。どうぞお楽しみに!


【FAQ】ARTと鍼灸治療(20110603)

2011-06-03 [記事URL]

こんにちは はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
1日遅れで配信しております。すみませんでした!
梅雨の晴れ間、気持ちがいいですね。
しばらくお休みしていたお散歩も再開してくださいね~(*^ー゚)b

今日は高度生殖医療(ART)、つまり人工授精や体外受精に関係する疑問や、
不安な点についてお話していきましょう。

初めてお電話をいただくときに「胚移植後に鍼をしてもいいのですか?」
あるいは、「人工授精をした直後に鍼を受けても大丈夫なんですか?」
といったご質問をいただきます。

なかにはクリニックで禁止されることもあるようです(ToT)
移植後はお姫様生活、と申し渡されている方もけっこういらっしゃいますよね。
自宅にこもってないといけないのに、鍼灸治療のために出歩くなんて到底無理ですね。

確かに、流産しやすい状況やお身体の状態によっては、できるだけ安静にする必要が
ある方もいらっしゃいます。
そういった場合は、ドクターの指示に従っていただき、安静を心がけてください。
鍼灸院に出かけるどころか、掃除や調理などの家事も禁止で寝たきり生活になってしまう
という方もいらっしゃいます。
じっと寝ているのはかなりストレスもたまると思うのですが、
覚悟を決めて約束を守ってくださいね。

ですが、そうでない場合は、むしろ鍼灸治療は効果的です。

全身の緊張を取ってリラックスすることによって気血のめぐりをよくしたり、
子宮に栄養を送って着床を助ける治療を施します。
そして全面的に受精卵の成長、着床を後押ししていきます。

また気持ちのうえでも、不安を取り除き、安心して判定日までを過ごすために
信頼関係のできた鍼灸師の施術を受けるのは大事なことなんですね。
不安な気持ちを打ち明け、相談して的確なアドバイスを受けることができれば
自分だけで悩んで悶々とするより、ずっと精神衛生上良いですね。
生活上の注意点や養生法についても指導を受けることが可能です。

移植後にベストなお灸の指導を受け、ご自宅でもセルフ治療することができますよ。

当院では、全体のバランスをよくしていったうえで、採卵までは卵の成長を助けたり、
内膜の状態を整えたりといった受胎の準備に力を入れていきますが、
(人工授精の場合、力強く排卵できるように持っていく治療も行います)
AIH後、あるいは胚移植後は、妊娠していると仮定した治療に切り替えます。

直前か直後か、どっちがよいか? とよく訊かれますが、
どちらもそれぞれの状態に合った治療をさせていただきますので、
「どっちのほうが良い」どいうことはありません。
ご都合に合わせてお越しいただいたらけっこうですよ。

後は、あなたのお腹で新しい命が宿ること、あなたの赤ちゃんが来てくれることを
待つばかりです。
待っているあいだ、できるだけストレスを遠ざけることが大切ですね。
食生活や睡眠も大事ですが、心配で心配で緊張しっぱなしだったり、
「今度もダメなんじゃないか・・・」なんて不安な気持ちをひきずっていると、
残念ながら、子宮環境がメチャクチャです。
どんなに食べるものに気を使おうと、無駄になってしまいますよ。
できるだけゆったりと、楽しい気分で”待つ”ことをおすすめします。
どうしても気になって頭から離れないのであれば、ほのぼの系の映画や、
お笑いのビデオを観て、気を紛らわせつつ、笑っていてくださいね。
笑う門には福来る、です。

めでたく判定日に陽性反応が出たら、それがゴールではありません。
最初のハードルをクリヤしたら、次は胎嚢の確認、そして心拍確認へと
1段ずつ昇っていきましょう。
治療のほうも安胎治療といって、胎児が順調に育っていくように助ける治療に
入っていきます。
いわゆる安定期まで、大切な命を守り、成長をサポートしていきましょう。
その後は安産のための治療ですよ!
妊娠→安胎→安産へと道はまだまだ続きます。
妊娠中も、ツワリや不正出血、逆子、貧血、むくみなど、赤ちゃんと妊婦さんの
さまざまな不調に対応していきますよ。

というわけで、「採卵の前に鍼灸治療を受けるといいみたい」といううわさを
鵜呑みにはしないでくださいね。
いつでも受診OKです(o^-‘)b
あなたの夢をかなえるお手伝いができますように。

それでは、今日はこのあたりで。
次回は馬場聖鍼堂の新しい鍼灸師、岡井志帆先生が初登場します。
どうぞお楽しみに!


【食養生】初夏の味覚-たまねぎ(20110519)

2011-05-22 [記事URL]

こんにちは。はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
スカッと爽やかな季節となりました。
日中は汗ばむほどですが、まだまだ真夏ほどではありません。
気持ちよく身体を動かしていきましょうね。

今日は春先からずっと食卓に上がり続けている「新たまねぎ」に注目してみましょう。
意外にまだ取り上げたことがなかった「たまねぎ」。
お馴染みの万能野菜です。
生食でも加熱でもOK、どんなメニューに欠かせない、世界中で愛されている野菜です。
2005年の世界生産量は約6500万トンだそうです。
日本でも、大根、キャベツに次ぐ第3位の収穫量です。

たまねぎの原産地は中央アジアやインドとされていますが、定かではありません。
食用として栽培されてきた歴史は古く、紀元前のエジプト王朝時代にもさかのぼります。
それからヨーロッパに伝わり、16世紀になってアメリカに渡ります。
日本に最初に伝わったのは中国から8世紀頃、観賞用だそうです。
食用として正式に導入されるようになったのは、ずっと後の明治に入ってからです。
現在は北海道が全国の約5割強、佐賀、兵庫(淡路島が有名です)、愛知、長崎、
それに大阪の泉州などが有名です。

たまねぎはユリ科ネギ属の多年草で、鱗葉が食用とされます。
強い辛味と香味が特徴ですが、甘味もあります。
普通、光合成産物はでんぷんとして貯蔵されるのですが、たまねぎは”糖”の形で
貯蔵するからだそうです。
糖度は高いけど、辛味が強いので生食では辛く感じ、加熱すると辛味が抜けるので
甘くなる、ということです。
旨味成分も多く、西洋料理では”だし”のような使い方もされます。

1年中出回っていますが、大きく分けると秋蒔きが翌年初夏、
春蒔きが秋以降に収穫されます。
種類も大きく分けると3種類。黄・白・赤とあります。
黄玉ねぎが一番ポピュラーで、全国で栽培されています。
日持ちをよくするために収穫後1ヶ月間風干しされてから出荷されるんですよ。
白玉ねぎは水分が多くて甘味があり、辛味や刺激臭が少ないので生食用として
好まれています。
この早取りのものが、よく「新たまねぎ」として春先に出回ります。
赤玉ねぎは外皮が赤紫色で、甘味があり、水分も多く、こちらも生食に向きます。

最近は小玉ねぎも需要が伸びています。
普通の黄玉ねぎなんですが、通常の10倍ほど苗を植えて小玉に仕上げるそうです。
違う種類なのかと思っていましたが、意外ですね!

たまねぎ独特の辛味と臭いの成分はアリシンなどの硫化アリルです。
みじん切りすると涙が出ますが、あれば硫化アリルの一種、アリルプロピオンという
物質の仕業です。
それが加熱するとプロピルメルカプタンという物質に変化し、砂糖の50倍もの甘さを
持つそうですよ!

硫化アリルといえば、血液サラサラ、血栓や高血圧、糖尿病などの生活習慣病の予防に
効果アリ、ということで有名になりました。

ただし、硫化アリルは水溶性ですので、水にさらすと溶け出てしまいます。
また、加熱すると成分が変わりますから、水につけずに生食がおすすめです。
ということは、やっぱり新たまねぎの出番ですね!

そうそう、血液サラサラ効果についての豆知識ですが、
たまねぎを薄く切ってから20分くらい置いておくと効果が高まるそうです。

他にもアリシンという成分はビタミンB1の吸収を促進する働きがあるので、
VB1の多い豚肉やうなぎなどと一緒に食べると新陳代謝を活発にし、
疲労回復に非常に効果が高いそうです。

よい食べ合わせの組み合わせとして、覚えておきましょう。

夕食に生のたまねぎを食べると不眠にもよいそうです。
疲れすぎて神経がたかぶり、寝付きにくい、眠りが浅い、といった方は
ぜひお試しください。
輪切りにしたものを枕元に置いておくと寝つきがよくなるそうですので、
いよいよ寝られない! という方はやってみてください。

他にもカリウムの働きで利尿作用も期待できます。

それでは、今度は漢方的に見ていきましょう。
性質は、温、昇作用があります。
臓腑では肺、胃、肝に入ります。
五味は、生では辛、加熱すると甘です。
生では気のめぐりをよくして血の滞りも解消します。
オ血にもいいですね。
加熱すると滋養強壮に効果があります。

東洋医学的な効能としては、
温中理気、つまり胃腸をあたため、気をめぐらせます。
消食、つまり消化を促します。
利水消腫、つまり利尿作用でむくみを解消します。

体質的には、万能選手ですので、わりとどんな方でもOKです。
あえて言いますと、身体に余分な熱がこもったタイプの方、
“陰虚”体質の方は控えめのほうがいいですね。

それでは、おすすめの食べ方を少しご紹介しましょう。

ストレスがたまってイライラしたり、不眠に悩まされたり、
高血圧や、動脈硬化が気になるという方には新たまねぎのサラダを。

身体がだるい、むくみが気になる、お天気が悪い日には体調が悪いという方は、
新たまねぎをまるごと煮込んだスープを。

新たまねぎの美味しさと栄養をフルに活用するため、
細めに切った豚肉とさっと炒めるのがいいですよ。
簡単、手間なしですしねぇ~♪

それでは、今日はこのあたりで。
次回は未妊治療に関するFAQ、よく訊かれる質問をとりあげてご紹介していきますね。
どうぞお楽しみに!


【経絡ヨガ】究極のリラックスのポーズ・シャバアーサナー(20110505)

2011-05-05 [記事URL]

こんにちは、鍼灸師の石原幸です。
ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?

忙しさから解放され美しい新緑のなかで心身共にリフレッシュした方や、
おうちでのんびりゆっくり過ごされた方など、それぞれの方法でリラックスされた
ことでしょう。

さて、普段から我々はリラックスと一口に言いますが、皆さんは心身を解き放って
真の意味でリラックスできているでしょうか?

「リラックス=睡眠」とばかりにただ惰眠を貪ったり、だらだらと何もせずに
時を過ごしても、いまいちスッキリせずに、むしろ疲労を感じてしまった経験は
ありませんか?

ヨガではリラックスとは自らが積極的に得にいくものと考えます。
ヨガは緊張と弛緩(ゆるむこと)、つまり動と静の調和をはかりながら行います。
激しいポーズをとったあとの「休息」のポーズは、身体を休ませることで
気のめぐりを調え、心身のバランスを取り戻してくれます。
どちらか一方が極端に多くてはそのバランスがとれません。
日常で置き換えるならば、忙しく動き過ぎても、だらだらと休み過ぎてもダメだ
ということですね。

今日ご紹介する<シャバアーサナー>は、究極のリラックスのポーズです。
これはヨガの動きの合間や終了時には必ずといって良いほど登場するポーズです。
「静」のポーズの代表格で、激しい動きによって刺激を受けた部分の気の流れを感じ、
その流れが全身に行き渡るのをじっくり味わうことができるポーズです。
今までご紹介してきた数々のポーズの合間や終わりには是非取り入れていただきたいと
思います。
そして、普段からお仕事や家事にお忙しくされている方にもお薦めです。
ちょっとした時間を使ってとれる簡単なポーズですから、気軽に挑戦して積極的な
リラックスを手に入れてください。

<究極のリラックスのポーズ・シャバアーサナー>

1・仰向けに寝て手足を軽く広げます。
  *身体の正中線が曲がらないように意識します。
2・両手は上向きにして、腕は30度位にを目安に広げます。
  *角度はあくまでも目安です。ご自身の心地良いところに手をおきましょう。
3・目を閉じて、奥歯を噛みしめず、口元、眉間をゆるめます。
  意識はお臍の下の丹田に集中させます。
  *全身の力を抜き地球の重力に身を委ねる気持ちで。
   心を空っぽにしましょう。

いかがでしたか?
形としては寝っころがっているだけのポーズですからちょっぴり拍子抜けしたでしょうか?
実はこのポーズは数あるヨガのポーズのなかでもっとも難しいと言われています。
確かに完全に力を抜くのはとても難しいこと。
人は眠っている時でさえどこかしらに力が入っているものですから、
完全な弛緩状態は至難の技なのかも知れません。
しかし、日常生活に即して行う経絡ヨガにおいては、あまり気負わずに休息と思って
気楽に行ってください。
そうして行くうちに、弛緩の要領が身につき、気の流れが整いやすくなっていきます。
入寝時にベットでこのポーズをとっていただくのもいいですね。

今まで石原が担当させていただいた「経絡ヨガ」をご愛読いただきありがとうございました。
約1年間、皆様のもとにこのような形で配信させていただいておりましたが、
今回をもちまして「経絡ヨガ」を終了させていただきます。
少しでも皆様の健康のお手伝いが出来ていれば幸いです。
今後はひきつづき近藤琉水先生と新しく岡井志帆先生が馬場聖鍼堂より
皆様のお役に立つ情報を発信させていただきますので、
お楽しみください。
最後になりましたが、皆様のご健康と夢の実現を心よりお祈りしています。


不妊とセックスレス(20110421)

2011-04-22 [記事URL]

こんにちは、はりきゅう師の近藤 琉水です(^^)
ここ関西では桜の季節も終わり、替わりに色とりどりの花が目を楽しませてくれます。
余震が相変わらず続くなか、被災地の桜が満開とのニュースにはほっとします。
花は人の心を和ませてくれますよね。

さて、今回はちょっと”ためらいがち”なテーマをとりあげてみましょう。
赤ちゃんが欲しい! と願われている方のなかでも、実はセックスレスで悩んでいる
という方がいらっしゃいます。
今日はそういったお悩みについて考えてみたいと思います。

セックスレスの定義は「特別な事情がないにもかかわらず、カップルの合意した性交
あるいはセクシュアルコンタクトが1ヶ月間以上ないこと」となります。
(日本性科学会)

現在では3組に1組がこのセックスレスの状態だという調査結果もあります。

自然妊娠を望まれるカップルにとって”レス”になってしまうとまさに致命的です。
ですので、タイミングのためにも最低月に1回はオツトメ・・・という声は聞きます。
クリニックでタイミング指導を受けておられる方もいらっしゃいますよね。
そうすると「今晩!」とパートナーの方にメールを入れるわけですが、
男性はそういうプレッシャーや義務感に弱く、うまくいかなくなってきたり。
ますます自信をなくして、わざとお酒を飲んで遅く帰ってきたり。

そんなお話をよく耳にします。

とうとうレスになってしまい、それでも子どもはほしいので人工授精に踏み切る
ご夫婦もいらっしゃいます。

当院でも、ご結婚されてからの期間がかなり長く、完全にレスになってしまった
友達夫婦で、人工授精を10回以上繰り返しておられる方(女性)が受診された
ことがあります。

正直、これは難しいかも? と思ったことを覚えています。
それでも、女性の体質改善をはかり、15回目くらいのAIHで妊娠されました。

難しいと思ったのはなぜかというと、東洋医学の観点からいうと、
セックスレスは妊娠のために必要な夫婦和合、つまり陰陽の交わりがないと
いうことなのです。
新しい命の誕生には、陰と陽の交わりは不可欠です。

人工授精や体外受精にステップアップされているゲストの方々がよくおっしゃるのは、
女性の場合は
「もう面倒くさい」
「そんな気持ちになれない」
といった言葉です。
男性の場合は
「仕事が忙しくて時間も体力もない」
という声をよく聞きます。

とても仲良しのカップルが多いのですが、どうもレスでも不満はないようです。

ただ体外受精に挑戦されているご夫婦でも、定期的にセックスがあるカップルのほうが
成功率は高いようなんです。

これもやはり、陰陽交流のたまものだと思いますし、また、女性はとくに、
いいセックスをしていると気の流れがよくなり、ホルモン分泌にもよい作用があるそうです。

また、男性だって、病院の採精室で義務的に採取した精子と
愛するパートナーとの情熱的なセックスで射精した精子と、どちらがいいと思いますか?

体外だからもうしなくってもOKじゃなく、積極的に楽しんでいただければいいですね。
セックスはご夫婦のコミュニケーションの一つです。
最近は頭だけで考えるセックスになってきているという説もあります。
頭でっかちではなく、本能や感覚を大事にすることで、妊娠力をアップすることも
可能だと考えています。

そんなことお願いされてもねぇ・・・って感じでしょうが、
私としては「ぜひぜひ、お願いしますよ!!」と言いたいところです。
最近どうも、こころもとないカップルが多いようなので・・・(^_^;)

タイミング法にしても、やはり「数打ちゃあたる」というのはホントウなんです。
1回キリだと、タイミングをはずしたら終わりですからね。
できれば排卵日にこだわらず、コンスタントに(?)励んでいただけたら・・・(^o^;)
実は自然妊娠される方で、まったくタイミングをはかっていなくても
妊娠がわかってから「まさか!? いつ排卵したんだ?」という方もけっこういらっしゃる。
余り計算しないのがいいときもあるようなんです。

日々残業でお疲れのパートナーのことを考えると、休ませてあげたいという気持ちも
わかりますが、仕事の疲れも乗り越えられる? 吹っ飛ばす? ような
“演出”をしてみるのも、一つの手かな~って思うのですよ(^^)

このメルマガを読んで「なるほど」って思われた方、
ちょこっとがんばってみてくださいね!!

さて、次回は石原幸先生の経絡ヨガです。
実は最終回となってしまいます。ご期待ください。


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