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秋の味覚-さば No.1(20100930)

2010-10-02 [記事URL]

こんにちは! はりきゅう師の近藤 琉水です(^^)
すっかり涼しくなり、稲穂も色づいてきました。
いきなりの秋の到来にびっくりされてる方も多いのでは?

今日は青背の魚の代表格、鯖(さば)を取り上げます。
サバという名前は「小(さ)歯(ば)」からきているそうです。

日本各地で陸揚げされる、なじみのある大衆的な魚ですね。
マサバやゴマサバなどが一年中近海で獲れますが、なんといってもマサバの旬は秋。
脂ののりが違います。
「秋鯖は嫁に食わすな」という言葉もあるくらいです。

美味しいものは嫁には食べさせない、なんて嫁いびりの意味もありつつ、
実は秋の鯖は脂肪が多いため、下痢や腹痛を起こしやすいため、子宝のために
食べないほうがいい、という意味もあるのだそうです。

ほんとうに子宝によくないのでしょうか?!
ゆっくり見ていきましょう。

サバは青く輝いていて、太陽を象徴する魚として信仰の対象になっていました。
京都の葵祭で鯖鮨を食べるのは、その名残だそうです。

酢でしめるのは、鯖はとても傷みが早いためです。
なんといっても、「サバの生き腐れ」といわれるくらいです。
これは、多量に含まれるヒスチジンという成分が、分解酵素によって
ヒスタミンに変化するためです。
これが、じんましんや、腹痛など、アレルギー様食中毒の原因となるのです。
できるだけ新鮮なものを求め、早く調理していただきましょう。

では、栄養価を見てみましょう。

秋、一番脂がのった時期、この頃一番EPA/DHAが多く含まれています。
エイコサペンタエン酸とドコサヘキサエン酸、ですね。
その量はほかの青魚の3~4倍です。

EPAとはIPA(イコサペンタエン酸)とも言われる不飽和脂肪酸です。
血液中の中性脂肪値やコレステロール値を低下させて血流をよくし、
抗血栓作用で動脈硬化の予防に役立ちます。
悪玉コレステロールを低下させ、善玉コレステロールを増加させる働きが注目されています。

DHAとはもともと脳の神経細胞に含まれる成分で、EPAと同じように中性脂肪を減少して
動脈硬化を防止するだけでなく、脳神経組織の発育や機能維持に役立つ、
「健脳食」と言われています。

低い水温のなかでも液状を保つ魚の脂肪は、固まりにくく、流動性があるので
魚よりずっと体温の高い人間にとってはよい脂質なのです。
ただし、酸化しやすいというのが欠点ですね。
酸化すると過酸化脂質となって、ガンなどの原因になるんです。
それでも、サバには、酸化を防いでくれるビタミンEが含まれていて安心です。
とはいえ、やっぱり新鮮なうちに食べるのが肝腎です。

ちなみに牛や豚の脂質(ヘッド、ラード)は常温では固まっており、飽和脂肪酸です。

白身魚は脂肪が少ないのですが、含まれるたんぱく質は同じくらいです。
良質のたんぱく質摂取を目的に、また身体にとってよい脂を摂るためにも、
ぜひ青魚を食べましょうね。

実は、「嫁には食わすな」どころか、不育症の方にはぜひとも食べていただきたい
食材なんです。
血栓予防というくらいですから、血栓ができやすいために妊娠が維持できない方には
最適ではないでしょうか。
流産の経験があるなしにかかわらず、きっといい方向に働くはずです。
まさに、子宝に効くサカナじゃないでしょうか。

「サバを読む」という表現があります。
サバは大量に獲れ、かつ鮮度の低下が激しいので、漁師さんが数もろくに数えずに
大急ぎで売りさばいたのが語源だそうです。
現代では、なぜか数というより、歳をごまかすときに使いますよね(^_^;)

次回はサバを漢方的に見ていきます。そして、「生臭くて苦手」という方も多いので
おいしい食べ方をお伝えします。

おいしく食べて、妊娠力アップ!

では、次回もお楽しみに。


心穏やかに(20100923)

2010-09-29 [記事URL]

こんにちは。今回の担当は、はりきゅう師 川上 秀人 です!

やっと暑さも落ち着いて、秋の気配をいろいろなところで感じることができるように
なってきました。
今は季節の移り変わりのまさにその時。
自然の変化を楽しむにはもってこいの時期です♪

空の見え方、雲の形、月の見え方、木や葉の色、空気の感じ方や臭い、海や川の色、
鳥や虫の声などなど、たくさんたくさんあります。

しかもそれらはあなたのすごく身近なところで起こっている変化です。
その変化を楽しむと何とも言えない心地良さを感じることができます。

心が乱れた時には自然の変化に気付くことは難しいかもしれません。
そんな時こそぜひ一度外出した時に、ゆっくりと深い腹式呼吸をして、
ご自身の周りをゆったりと見渡してみてください。
必ずその変化に気付くはずです。
この気付きは、心に”ほっとする”ものをもたらしてくれますよ♪

東洋医学では人は自然の一部であり、自然のリズムのなかで暮らしていくことを
大切な養生の一つとしています。
季節の移り変わりを感じることは自然のリズムを感じること。
そして、そのリズムを感じることは私たちの心身のリズムを調えることに繋がって
いきます。

季節ごとのいろんな行事や風習もそのリズムの一つであり、智恵です。
ですから昔ながらのものを手軽に楽しんでも良いですよね。

例えば、”お月見” 。
何もすごい準備がいるわけではありません。
温かい飲み物を片手にベランダや窓から見るだけでも楽しめます。
少し手間をかけたとしても、お気に入りのマイボトルにお気に入りの温かい飲み物を
入れてちょっと散歩がてら公園へ出かけるだけ。
それでいっそう楽しめます。
吸い込む空気の違いも感じることができますし、大好きな人や親しい人と一緒なら
もっと楽しめます♪

心は健康を引き寄せて妊娠力をアップさせる大切な要素です。
東洋医学の根幹である太古の書物「素問」は”心の平穏”の大切さを説いています。
日本の江戸時代の医学者がその「素問」を解説した書物には、
“心の平穏”を”全文中の要語”であるとまで記されています。

“心と身体は一つ”ですから、心が調えば身体も調いやすくなり、
身体を調えれば心が調いやすくなります。
自然とともに心穏やかに過ごしながら東洋医学で身体を調えて頂ければ、
心身が調和して良い相乗効果が出てきます♪
その東洋医学のなかでも鍼灸治療を用いて、妊娠を望まれる方々をサポートさせて
いただいていることを私たちは誇りに思っています。

私の担当は今回が最後となります。
これまで私がお届けしてきたメールマガジンでは妊娠力をアップさせるために
上手く自然とお付き合いすることをご案内してきました。
あなたのすぐそばにある自然で十分です。
気負わず、焦らず、楽しみながら妊娠力を上げてくださいね!

半年の間、みなさんにメールマガジンをお届けできたことをとてもありがたく
思います。
これまでお読みいただいて本当にありがとうございました。

今後も 近藤 琉水先生 と 石原 幸先生 が今までと同様に、みなさんの妊娠力アップに
貢献していきますのでどうぞよろしくお願いいたします!

では次回は近藤 琉水先生が担当です。お楽しみに!


【経絡ヨガ】腰を刺激する胆経のポーズ1(20100916)

2010-09-17 [記事URL]

みなさん、こんにちは。鍼灸師の石原幸です。
ようやく厳しい暑さも和らぎ、夜には秋の虫の声も聞かれるようになりました。
残暑との戦いもあと一息、といったところですね。

さて、今日は腰痛持ちの方におススメのポーズをご紹介しましょう。

ただでさえ基礎代謝が落ちる夏、さらに一日中冷房のきいたオフィスや家にいて、
あまり体を動かさない日々が続いていた、なんてことはありませんか?

気が付いたら腰に重だるさや、痛みを感じている方は結構多いようですね。
腰痛を持っている人は代謝が悪く、腰のあたりの気の流れが悪くなっている事が多いのです。
そこで、その周辺の気がきちんと流れるように腰を刺激するポーズを行いましょう。

今回の経絡は”胆経”です。

胆経は目尻からはじまって→側頭部→耳の後ろ→首の横側→肩→体側→足の外側→
足の薬指の末端に終わります。
頭から足まで、主に身体の’横側’を通るイメージです。
胆経は肝臓とも深い関わりがあるため、胆経の流れを整えることで肝臓の機能がより高まり
新陳代謝がよくなります。

ここの気の流れが滞ると偏頭痛、肌荒れや顔色のくすみ、冷や汗や寒気、肋間神経痛、
気力減退、よくため息をつく、などの症状が現れてきます。
そして身体の中心である’腰’にも良い気がめぐらずに腰痛の原因にもなります。

ヨガのポーズは、腰にねじりを加えて刺激していくポーズをご紹介していきたいと思います。
今回と次回の2回に分けて軽めのねじりのポーズ1と、強めのねじりのポーズ2をご紹介します。

ねじりのポーズはヨガのなかでも刺激が強いポーズになりますから、
腰痛でも整形外科疾患をお持ちの方や妊娠中の方にはお薦めできません。
くれぐれもご自分の体調に合わせて無理のないようにご注意くださいね。

1・仰向けになり、腕を真横に開き、手のひらを下にします。
2・両膝をそろえて持ち上げます。 
  なるべく両膝を鼻先に近づけるつもりで、身体を小さく折りたたみます。
3・ゆっくりと両膝を左側へ倒します。
  左右の膝をそろえ、左肘へ近づけていきます。
  背中はなるべく浮かないようにします。
  ポイント→右側の肩甲骨が浮いてしまう場合は、いったん左の肩甲骨を浮かせて
       背中の位置を調節します。
4・顔はゆっくり右側を向きます。
5・しばらくこの体勢をキープし、呼吸を深めていきましょう。
6・ゆっくり両膝を中央へ戻したら、反対側へ。同じようにポーズを取ります。

写真での説明はコチラです↓

いかがでしたか?

両膝と肘の距離を調節して、ねじりに強弱をつけてみるのもいいですね。
自分に心地よいポイントを探してみてください。

来週は川上秀人先生が自然をテーマにお送りします。
お楽しみに!


夏の味覚-とうがん No.2(20100909)

2010-09-10 [記事URL]

こんにちは! はりきゅう師の近藤 琉水です(^^)
関西は夜中から早朝にかけて暴風雨がすごかったですが、午前中には青空も
戻ってきました。
涼しくなるのかと思いきや、かなり蒸し暑い日なりました。
みなさまのところでは被害はなかったでしょうか?

今日はトウガンの2回目、漢方的に見ていきましょう。

中国では古来より薬として利用されてきた歴史があります。
漢方の古典『神農本草経』にも白瓜子として、その種が載っています。
継続して使用すると、身が軽くなり、若がえる、と書かれています!

性質は寒、降作用があります。
臓腑では、肺、大腸、小腸、膀胱に入ります。
味は甘、淡です。

東洋医学的な効能としては、
清熱利水消腫、つまり体内の余分な熱をおさめ、利尿し、むくみを取ります。

体質的には、寒性で気を降ろす作用が強いため、気が昇りやすい方、
高血圧の方に最適です。
寒性ということは、冷え症の方は控えましょう。
また、利尿作用が強いため、陰虚体質の方にも余りお勧めはできません。
水肥りタイプの方向きですね。

妊婦さんは、冷えやすいプラス気を降ろすことから、避けたほうがよいでしょう。

とくに皮の部分は利尿効果が高いので、普段なら捨ててしまう部分ですが、
むくみが気になる方、水分代謝が悪いと感じておられる方は役立ててくださいね。

皮の料理法としては、きんぴらが簡単でおいしい食べ方です。
身体を冷やすので、唐辛子を入れると味にもメリハリがつきますし、
冷えすぎを予防してくれますのでいいですね。

実やわたを料理するときも、ショウガを入れるのがおすすめです。
唐辛子と同様に、冷え症の方は、ぜひ身体を温めるショウガをプラスしてください。
そうやってバランスを取るのが漢方的にもよいのです。

民間療法ですが、尿が出にくいときに冬瓜の絞り汁(生)を飲むといいです。
ちょっと飲みにくい場合ははちみつを入れてもいいです。
発熱や食あたり、暑気あたりにも効きますよ。

トウガンの選び方ですが、表面の白い粉が全体に吹いているものは完熟している証拠。
しわが無く、ずっしり重いものを選びましょう。
だいたいカットされたものを買ってくると思いますが、残った場合はラップして
冷蔵庫に保存しましょう。
丸のままであれば、風通しのよい冷暗所に保管すれば3ヶ月はもちますよ。

まだまだ暑い日が続く9月。
身体に熱がこもって困るな、という方はぜひ食べてみてくださいね。
冬場に食べる場合は、動物性たんぱく質やショウガをもっとタップリ合わせて
調理してください。
風邪の予防になりますね。

それでは、次回は石原先生の経絡ヨガです。
どうぞお楽しみに!


夏の味覚-とうがん No.1(20100902)

2010-09-02 [記事URL]

こんにちは! はりきゅう師の近藤琉水です(^^)

9月に入ったとはいえ、猛暑は続いています。
日は短くなってきているものの、日中の太陽はまだまだ真夏の勢いです。

暦のうえでもすっかり秋なので、秋の味覚といきたいところですが、
気温も気分も夏! ということで、もうちょっと夏の味覚をひっぱりましょう。
きっと身体は夏の味を欲していると思います。
夏バテにもってこいの食材です。

冬瓜(とうがん)はウリ科のつる性一年草。東南アジア原産です。
なっているところをご覧になったことはありますか?
巨大な果実がたくさん棚からぶらさがり、ひょうたんのようですが、
もっとインパクトがあります。
なにしろ、実は50~80cmほどにもなります。

夏の食べ物なのになぜ”冬”瓜? というと、冬まで保存できるからなんですね。
トウガンの皮はすごく丈夫で、中にたっぷり含まれる水分が逃げにくいため、
長期保存が可能なんです。
本来は暑い時期が旬の夏野菜です。
成分のほとんどが水分で、味という味も特にありません。
他の味を含ませる料理法が主ですね。
主張しない味ですが、やわらかい食感といい、透明感ある上品な見た目といい、
人気の食材です。
日本では平安時代から栽培されてきましたよ。

また、種は漢方薬としても利用されてきました。
利尿や消炎の効果があります。
実のほうも、身体を冷やし、熱をさます働きがあるので、まさに、
夏向きなんですよね。
また次回にしっかりお伝えしたいと思います。

トウガンの栄養成分ですが、なにしろ95%以上が水分です。
そのためにむくみをとったり、熱を下げる効果が大きいのですね。
ミネラルとしては、ビタミンCが多いくらいでしょうか。トマトの2倍です。
むくみに効くカリウム、整腸作用・便秘防止効果の食物繊維も豊富です。
あと、葉酸もあるんですよ~!

ほとんどが水分ですからもちろん低カロリー。
100グラムでたったの16kcalです。
新陳代謝を促し、糖類から脂肪に転化するのを防ぐ成分も含まれているため、
ダイエット食品としても効果が期待できます。

でも、必ずたんぱく質を多く含む食材と合わせてくださいね。
冬瓜だけ食べてても栄養失調になってしまいます・・・(^_^;)

淡白なトウガンをおいしくいただくためには、
ダシをしっかり煮ふくめるのがポイントです。
強火だと煮崩れてしまうので、弱火でゆっくり煮込みましょう。

よくある組み合わせは、鶏やエビのミンチと一緒に煮るか、そぼろあんをかけるもの。
ホタテもいいですね。
カニなど使えばご馳走になっちゃいますね!
どれもショウガをたっぷり入れた出し汁ごといただきます。
薄口しょうゆを使った和風だしがお上品です。
枝豆などを添えるととっても清涼感があっていいですねぇ!

コッテリした具材や味とも相性はよく、豚肉と煮たり、手羽先と中華風にするのも
けっこうおいしいです。
原産地といわれるインドではカレーの具になるほどですからね。

他にはスープやお吸い物などの汁物や、蒸し物など。炒め物にもできますよ。
さまざまな料理に幅広く使えます。

私はあんかけやスープが好きですね。
春雨も一緒に入れたアツアツのスープをふぅふぅ飲めば、汗も尿もたっぷり出て、
まさに爽快です。

それでは、次回もお楽しみに!


涼を楽しむ(20100826)

2010-08-26 [記事URL]

こんにちは! 残暑が続きますが、ここを上手く養生しましょう!
そうすると秋冬の心と身体の状態が良くなりますよ~♪

今回の担当は、はりきゅう師 川上 秀人 です!

連日の猛暑で、みなさんのなかには調子を崩されている方、
上手く過ごされている方、それぞれいらっしゃることと思います。
不調子の方はもちろんのこと、体調はよいけれども暑さに気持ちがまいって
しまった方も結構いらっしゃるのではないでしょうか?
これまでのメルマガでもご案内してきましたように、東洋医学では心と身体は
一つととらえています。
ですから妊娠力を上げるためにはこの暑さのストレスに上手く対処することも
大切になってきます。

ではどうやって対処しましょう?

鍼灸の太古の書物には、季節にあわせて養生をすることの大切さがしっかりと
記されています。
それを踏まえて考えると、自然と一体となって暮らした昔の日本人の知恵が
浮かんできます。

ここはひとつ、昔ながらの”涼をとる”暮らしの知恵を生活に取り入れてみませんか?
なんといっても”風情”があるので気持ちの部分でほっと一息させてくれます。
もちろん熱中症になってはいけないので、クーラーとうまく付き合うことは必要です。
ただ、熱帯夜が続いたりするなか、朝晩いくらか過ごしやすい日も少しずつ
出てきましたので、そんな時に取り入れるのがお薦めです。
手軽な涼のとり方が二つありますのでご紹介します♪

一つ目は打ち水。
私が学生の頃まで(15年以上前の話です)は、実家のご近所さんはみんな
打ち水をしていました。
今ではそんな光景はあまり見なくなったような気がします。
この打ち水、日中はまだ猛暑ですから焼け石に水ですが、朝晩は気持ちいいですよ♪
特に夜はお薦めです。

やり方ですが、だいたいで構いませんので気楽に楽しみながらやってくださいね。
まず、外からご自宅に風が入ってくるところを見つけます。
その風の入り口のすぐ外、玄関やベランダ、窓の前だったりすると思いますが、
そこにお水をまいてあげます。
お水をまく方法は自由です。
さらに”風情”を楽しむためにひしゃくを用意して水をまくのもいいですよね! 
これだけです!

やってみると、思いのほか涼しい風が入ってきますよ♪
夜になってから一回、寝る前に一回するとほど良い感じです。

そして二つ目が風鈴。
打ち水の涼しい風の通り道にぜひ吊るしてみてください。
ガラスのもの、鉄のもの、材質によって音色が違いますし、形によっても
音色は変わります。
そして風のリズムが風鈴の音色を何とも言えない独特のものにしてくれます。
不思議なもので、風鈴の音色はほんとに涼やかな気持ちにしてくれます♪
お持ちの方で長らくお使いでない方はぜひ復活させてあげてください。
お持ちでない方はぜひ手に入れて使ってみてください。
お気に入りになりそうなのはどれかな~と選ぶ時も楽しいですよ~。

打ち水と風鈴で”風情”を楽しみながら”涼をとる”。
日本には、四季それぞれに応じた昔ながらの自然との付き合い方が
今に伝わっています。
自然には厳しい側面もたくさんありますが、それらを楽しみながら過ごす
昔の人たちの知恵がそこにはあります。
だから”風情”があるのだと私は思います。

そんな生活の知恵も快適家電がどんどん出てきて忘れてしまいがちです。
身体のためだけではなく”心も豊か”にするために、今に伝わる昔ながらの
“風情ある生活”を少し取りいれてみませんか?

では次回は近藤 琉水先生が担当です。お楽しみに!


【経絡ヨガ】腎経・膀胱経のポーズ(20100819)

2010-08-23 [記事URL]

こんにちは! 鍼灸師の石原幸です。
みなさん、お盆は楽しく過ごされたでしょうか?
行楽日和となった今年のお盆休み、交通の混雑に巻き込まれてお疲れがたまってしまった・・・
なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そして連日の暑さ。
8月も中盤に入り、暦の上では秋になったとはいえ、まだまだ暑い日がつづいています。
この酷暑でぐったりしている方は多いですね。

しかし、しだいに日照時間は短くなり、そろそろクーラーが欠かせない夜も減ってくる頃、
秋の到来は確実に近づいています。
実りの秋を元気に迎えるためには夏の疲れを引きずっているわけにはいけません。

そこで今回は長引く残暑やお盆休みで溜まってしまっただるさやむくみなど、
夏の疲れを解消していきましょう。
ご紹介するのは腎臓と膀胱の経絡にアプローチするポーズです。

腎経は左右の足の裏からはじまり、左右のふくらはぎ・太ももの内側→
腎臓や膀胱を通り下腹部→肝臓などを通り上腹部→肺や心臓を通り胸に至ります。
脚部分は内側、胴体部分は正中線のすぐ横を通ります。

腎臓は東洋医学的にみると、生命力・成長・生殖の根源であり、臨床的にも非常に大切です。
いわば、体の土台となるエネルギーを生み出すところといってもいいでしょう。
そこに属する経絡ですから、普段の健康のためにも気の滞りなく保っていただきたいところです。
循環や代謝に深くかかわっていますのでここの気が滞ってしまうと、
冷えやむくみ、疲労感や倦怠感、食欲不振、肌の黒ずみ、呼吸が苦しくせき込むなどの
症状がみられます。
また、喉の痛みや腰の痛み、足裏のほてりを感じたり、精神的には漠然とした不安感や
恐怖感がわいてくるなどの影響がみられることもあります。

膀胱経は前回もご紹介しましたが、それぞれの目の内側に始まり、次に額→頭頂部→
後頭部→首の後ろ→背中→お尻→腿・膝の裏→ふくらはぎ→足の小指に至ります。
つまり、頭の先から足に至るまで、全て体の後ろ側を通るルートです。
水分の代謝や排泄に関係しています。

<疲れを解消 腎経・膀胱経 鷺(サギ)のポーズ>

1 長座になり姿勢を正します。
  片膝をたてて、踵をお尻に近づけます。
  
2 足底部を両手でもち、脛が床と並行になるところ
  まで持ち上げます。
  ポイント→ここで一度呼吸を整え、背筋を伸ばします。

3 息を吐きながら持ち上げている方の膝を伸ばします。
  深く呼吸をしながら、しばらくキープしましょう。
  ポイント→背中は丸めずに、股関節から体の前面をしっかりと
  伸ばしていきましょう。くれぐれも勢いをつけて膝を伸ばさないでください。
  故障の原因になります。

写真での解説はこちら→  
http://www.youtube.com/user/KeirakuYoga#p/a/u/0/2i8ba_Bw0UE

いかがでしょうか?
大切なのは足をいかに高く上げるかではなく、”背筋を伸ばして保つこと”です。
そうすることで、2つの表裏をなす経絡、つまり体の前面を通る腎経と、脚の裏側の膀胱経に
同時にアプローチすることができます。
体がかたい方はなかなか膝がまっすぐ伸びてくれないかも知れませんが、
むりやり行うのではなく、じっくりと時間をかけて、吐く息ごとに少しずつ伸びを
感じていきましょう!

それでは来週は川上秀人先生が自然をテーマにお送りします。
お楽しみに!


夏の味覚-りょくとう No.2(20100812)

2010-08-13 [記事URL]

こんにちは! はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
お盆休みに入りましたが、楽しんでいらっしゃるでしょうか?
相変わらずの蝉時雨ですが、日が短くなってきましたね。

今日はリョクトウの2回目です。
まず、漢方的に見ていきましょう。

性質は涼、降作用があります。
臓腑では心、胃に入ります。
五味は甘、です。

東洋医学的な効能は、
清熱解毒、つまり身体の余分な熱をさまし、毒を消します。
清暑利水、つまり利尿作用によって熱をさまします。
渇きを止める作用もありますね。

体質的には高血圧の方や身体に熱がこもったタイプの方に適しています。
ただ、利水作用が高いため、”陰虚”体質の方には要注意です。
涼性なので、冷え症の方には向きません。
それ以外の方は食べすぎない限りは大丈夫ですよ。

暑い国で取れる涼性の食べ物。まさしく陰性の強い夏向きの食材ですね!
どうりで、インドでよく食べられているわけです。

熱性の風邪、インフルエンザなどにもよいそうです。

もやしのほうも、夏場の暑熱をさましたり解毒したりといった作用がありますし、
また利尿や利湿の作用も。
お酒を飲み過ぎたときにもいいのですよ。

もやしといえば、炒め物やラーメンの具ですが、クセがなく、手間もかかりませんので、
ぜひもっと利用していただければ、と思います。
なんといっても、「おめでたい」ものですから♪

下処理はとくに必要ないです。
ひげ根を取るとさらに食感がよく、見栄えもしますが、普段は別にいいですよね!

使う前にしばらく水にひたし、30秒ほど熱湯でゆでて、水切りします。
シャキシャキ感を残すのがポイントですね!
春巻やぎょうざ、ハンバーグの具、炊き込みご飯、お浸し、和え物、スープなどにも
いけます。

私はゴーヤ・チャンプルにプラスしたり、サラダにしたり、けっこう愛用しています。
なんといっても安いですし! ヘルシーだし!

あと、最近は緑豆春雨も人気ですよね。
春雨には馬鈴薯からできてるものと緑豆のものとがあります。
緑豆のほうが食感がいいので、この季節はとくに、おすすめです。
スープはもちろん、ひき肉とピリ辛味で炒めたり、サラダにしたりと役立ちます。
チュルチュルッと食べれて食欲がわきますよね(^^)
これもまた、かなり利尿効果があるようです。
ちょっとだけ熱湯に入れてもどしますが、食感が大事ですので、
スープなど煮物にするときは乾いたまま投入してもらっても大丈夫ですよ。
旨味を含んだ汁気を吸って、いっそう美味しくいただけます。
サラダや炒め物のときはもどしてからよく水気を切ってくださいね!

ということで、節約主婦の味方、栄養価も侮れない緑豆(もやし&春雨)のお話でした。
夏バテには緑豆もやしを~!!

とはいえ、先日新聞記事を読んだのですが、中国で緑豆が大凶作だそうで、
今後緑豆もやしが高騰してしまうおそれがあるそうなんですよ。
安く手に入るうちはどんどん食べておきましょうね~

それでは、次回は石原幸先生の経絡ヨガです。
お楽しみに!


夏の味覚-りょくとう No.1(20100805)

2010-08-06 [記事URL]

こんにちは! はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
猛暑も今がピーク! 夏バテは大丈夫でしょうか?

暑い暑い夏、熱中症の予防に水分摂取は欠かせませんが、ついつい摂りすぎに
なっていませんか?
キンキンに冷えた麦茶や氷入りの清涼飲料水を飲み過ぎると、身体がだるくなったり、
むくんできたり、食欲も落ちて夏バテの原因ともなりかねません。

たっぷり汗をかくのも大事ですし、利尿効果の高いものを取り入れて、
余分な水分は上手に排出するようにしましょうね。

ということで、今日は利尿効果が期待できるお豆のお話です。

豆といえば、大豆にしろ、小豆にしろ、そら豆にしろ、たいがいのお豆さんは
利尿作用があります。

以前小豆を取り上げたときにも、むくみにいいですよ! とお話しましたね。

バックナンバーはこちらです。
○大豆
  http://www.funinchiryou.net/mag2/20080724.html
○小豆
  http://www.funinchiryou.net/mag2/_20090910.html
○そら豆(1と2)
  http://www.funinchiryou.net/mag2/_no120100415.html
  http://www.funinchiryou.net/mag2/_no220100422.html

豆のなかでも、今日のテーマの”緑豆(りょくとう)”は、とくに夏向きといっても
いいかもしれません。

緑豆はインド原産なんです。暑い国の食べ物ですね。
インドでは今でも毎日のように食されている、貴重なたんぱく源です。
日本のお味噌汁のような感覚で毎食のように食卓に上るスープや、カレーの具に
欠かせない食材なんですよ。
インドの人々の緑豆の消費量はものすごいと思います(^^)
その理由は・・・? また次回に譲るとして、今日は日本ではどちらかというと
緑豆もやしのほうがメジャーかと思いますので、栄養学的な話を中心に、
もやしについてもお伝えしていくことにしましょう。

リョクトウ(緑豆)は植物性たんぱく質、でんぶん、鉄、カルシウム、カリウム、
食物繊維、などの栄養素が豊富で、老廃物や有害物質、コレステロール、
糖質の吸収を抑え、排泄を促します。
高血脂症や動脈硬化、糖尿病、ガンの予防に効果が期待できます。
とはいえ、日本ではまだまりなじみがありませんよね(^_^;)
十五穀などといったご飯に混ぜて炊く雑穀のなかに入ってる緑色の豆なんですけどね。
豆の形ではそれくらいでしょうか、実際に口に入るとしたら。
ということで、緑豆の栄養価を踏まえたうえで、もうちょっとなじみのある
“緑豆もやし”に話を移しましょう。

ところで”もやし”という言葉の語源はご存知でしょうか?
漢字で書くと「萌やし」なんですよ。
当然「もやし」というのは植物名ではありませんね(^_^;)
豆類などの種を発芽させたものなんです。
横文字にすると「スプラウト」ですね。
ですので、”草木が芽ぐむ”という意味で「萌やし」なんですよ。
中国では秦の時代から栽培されていたそうですから、歴史があります。
日本でも平安時代の薬草の本に出ています。
もともとは薬用だったのですね。

豆はいわば活動休止状態と言えます。
ですが、水を与えることによって発芽し、豆が持つ成分が変化するのです。
炭水化物は糖分に、たんぱく質はアミノ酸に、飽和脂肪酸は不飽和脂肪酸に変わります。
もやしは豆の栄養的特徴となる植物性たんぱく質も備えながら、
ビタミンやミネラル類、食物繊維、消化酵素などを含んでいるのです。
豆は食べ過ぎるとお腹が張りやすく、消化が悪いという点がありましたが、
もやしになるとその酵素の働きのせいで、胃腸にやさしくなるのです。

ひよわな温室育ちの子を揶揄して「もやしっ子」なんていいますが、
実際には、もやしはひよわどころか、栄養豊富でとっても頼もしい食材なのです!

スプラウト文化(?)の発達した中国では、夏の季節はとくに、暑さよけや
食欲不振のときに緑豆もやしを使った料理を食べるそうです。
夏バテ防止にいいのですね!

スーパーでは、ブラックマッペ、緑豆、大豆などのもやしが販売されています。
栄養価的には大豆もやしが一番なのですが、独特の臭いがあったり、
硬くて食べにくい、といった声もよく聞きます。
大豆もやしはナムルにして食べるととってもおいしいのですけどね♪
緑豆もやしは臭いもなく、水分も多くて柔らかく、いろんな料理にも使えて便利です。
夏の季節はぜひ、緑豆もやしにトライしてくださいね!

“芽が出る”って、なんだかイイですよね・・・。おめでたい!
あやかりたいですね!!

次回は漢方的な見方と、おいしい食べ方などに注目していきましょう。

どうぞお楽しみに。


自然のなかでリラックス(20100729)

2010-08-02 [記事URL]

こんにちは! 晴天と暑い日が続きますね~。
今回の担当は、はりきゅう師川上ひでとです!

今日はこの天気を活かして”自然の中でリラッ~クス”する方法をご案内します♪

“自然”って遠くへ行かなきゃいけないの?
と思う方もいらっしゃると思いますが、遠くに行く必要はまったくもってありません。
お家でも近くの公園でもできるんです!
時間もお家なら10分、公園なら30分もあれば十分。
今年の夏は特に暑いので公園にはちょっと・・・という方は、朝と夕暮れ時そして
日没後なんかに行くのがお勧めです。
その時に少しでも風が吹いていたらほんとに心地いいですよ~♪

では具体的にどんなことをするかと言いますと、とってもシンプル。
その方法は二つです。

一つ目。
お家、公園どちらでもいいので植物を手で触ります。
葉っぱでも枝でも幹でもどこでも良いですよ。
触りたいところを触ったまま目を閉じます。
そしてゆっくりお腹で深呼吸。これだけです!
不思議と”スーッ”と心が落ち着きます♪

二つ目。
まずは公園ですぐに裸足になれるようにサンダルかなにかでお出かけです。
お散歩感覚で公園へ。
到着したら、木々の緑を楽しみながら下が舗装されたところではなく、
土や芝生のところを探します。
木陰でそこにベンチなんかあればばっちり。
見つけたらそこに行っておもむろにサンダルを脱いで裸足になります。
そうして足裏で土や芝生を”しっかり”感じます。
これまた不思議と”スーッ”と心が落ち着きます♪
晴天の日の木陰ならひんやりして気持ちいいですし、
足の指で土をギュッとつかんでみるとこれも気持ちいいです。
小さい頃を思い出して手で土を触ってもリラックスできますよ。
プラスアルファでお腹で呼吸するとさらに”スーッ”とします。

このシンプルな方法でなぜリラックスできるのか? を東洋医学的に説明しますね。

私がこれまでお送りしたメールマガジンのなかで東洋医学が効く理由をご案内
してきましたが、その理由と今回のリラックスできる理由は同じです。
今回の理由も太古の人たちが自然から導き出した法則の一つです。
その法則の一つとは”五行”(ごぎょう)というものです。
“五行”とは簡単に言いますと、自然が上手くバランスを保つための五つの要素です。
その五つとは「木、火、土、金、水」(もく、か、ど、ごん、すい)、
れが人の心身にもあてはまります。

怒る状態が続くと心身の”五行”の中の「木」が悪影響を受けます。
そこで「木」である植物に触れるとイライラした気分も落ち着きます。
思い悩んでしまう状態が続くと心身の”五行”の中の「土」が悪影響を受けます。
そこで「土」である公園の土に触れると思い悩んだ気持ちも落ち着きます。
加えて、「木」と「土」は夫婦のように互いのバランスを取りあっていますから、
植物に触れても土に触れてもどちらにも作用しあうのでリラックスします。

ここまで”五行”でご説明をしましたが少し分かりづらいかもしれませんね。

人類は誕生してからこれまでのほとんどの期間を自然と一体となって過ごしてきました。
文明と言われるものができたのも、そのほんの一部分にすぎません。
そうした自然のなかでのご先祖代々の暮らしの記憶が、みなさんの身体に
刻み込まれています。
そう考えると今回ご案内した方法で自然と触れあってリラックスできることが
何となくお分かり頂けるのではと思います。

何はともあれ、ぜひ自然の中でリラックスしてみてください。
心身は一つですから、心が良い状態になれば身体も良い状態に向かおうとします!
上手くリラックスして妊娠力を上げましょう!!

では次回は近藤琉水先生が担当です。お楽しみに!


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