健康食の代表-とうふ(20101223)
2010-12-24
こんにちは! はりきゅう師の近藤 琉水です(^^)
メリークリスマス!!
今日は祝日ですし、お出かけやパーティで楽しんでいらっしゃる方も多いでしょうね!
気温のアップダウンが激しいですが、体調維持に気をつけてくださいね。
さて、今日は健康食品、長寿食の代表ともいわれるお豆腐を取り上げてみましょう。
原料の大豆は豆乳のところで過去にも記事がありますので、よろしければご覧になってくださいね。
http://www.funinchiryou.net/mag2/20080724.html
和食のイメージが強い豆腐ですが、生まれは紀元前2世紀の中国、その後奈良時代(710年~)
になって日本に伝わったといわれています。
もっとも、庶民の食べ物となったのは江戸時代に入ってからのことです。
古くからアジアでは広範囲に食べられており、韓国、台湾、ベトナム、カンボジア、タイ、
ミャンマー、インドネシアなどでも日常食となっています。
各地域で独特の発展を遂げているようで、ひと言で豆腐といっても、姿かたちや味はさまざまです。
日本でも、その気候や風土、水、日本人の気質によって独自の発展をしてきました。
木綿や絹ごしのほか、加工食品として焼き豆腐、油揚げ、厚揚げ、高野豆腐、おから、など、
そして厳密には豆腐とは原料が違ってきますが、ゴマ豆腐や卵豆腐などといった
バラエティ豊かな「豆腐」にも変身してきました。
水につけた大豆をすりつぶした豆汁を呉といいいますが、この呉をしぼったものが豆乳
(その滓が「おから」ですね)、そしてその豆乳に”にがり”を加えて固めたものが豆腐です。
畑の肉と呼ばれる大豆のたんぱく質が豊富なうえ、大豆として食べるよりも消化吸収がよいのです。
実は大豆はあまり消化によくない食べ物なんですが、豆腐になると92~98%も消化吸収されると
いうことです。
というのも、大豆の皮や胚芽部分などの繊維質が「おから」として取り除かれているためです。
元気なときはもちろん、ちょっと体調を崩しているときにも安心して食べれる食品です。
元気な方は、おからも食べるとよりいいですね!
食物繊維は便通をよくし、肥満を予防する働きがありますよ。
豆腐の栄養成分を見てみると、やはり際立っているのがたんぱく質。
木綿豆腐1丁で卵3.5個分、若鶏皮付きもも肉1/2枚分、豚肉ソテー用1枚分、ですって。
お肉類もたんぱく質は豊富ですが、コレステロールもけっこう多いのが難点ですね。
ところが、豆腐に含まれるたんぱく質には血液中のコレステロール値を下げる働きがあり、
血圧上昇を抑制するといわれています。
また、意外にも豆腐には脂質がけっこう多いのですが、そのなかでも多く含まれるリノール酸は
善玉コレステロールを増やしてくれる、成人病予防になる身体に良い脂質です。
高血圧、動脈硬化を防ぎ、脳出血や心筋梗塞、狭心症などの予防に効果が高い食品と
いえますね!
それでは、漢方的に見ていきましょう。
性質は平、つまり寒熱の偏りはありません。
収れん、渋作用があります。
五臓では脾胃、腎に入ります。
五味では甘味なんですね。
東洋医学的な効能としては、
清熱潤燥、つまり体内の余分な熱をさまし、臓腑を潤します。
生津、津液つまり唾液などの分泌を促し、乾きをいやします。
他にも解毒作用もありますよ。
体質的にも万人向きで、とくに普段から食べすぎで消化不良の方、気血のめぐりが悪い方に
よいでしょう。
豆腐は味が淡白なので広範な料理に合う特質があります。
冷奴などの生食、和える、煮る、焼く、蒸す、炒める、揚げる、これからの季節は鍋にも、
応用範囲が広いです。
和食以外でも、中華や韓国料理、洋風料理にも使えますね。
ところで、豆腐にとって凝固剤は欠かすことのできない添加物です。
いわゆる”にがり”とは塩化マグネシウムのことですが、硫酸カルシウムやグルコノデルタラクトン、
塩化カルシウムなども豆腐の種類や用途によって使い分けられています。
にがりとは、海水から塩を採った残りからできるのですが、大豆の甘味を引き出す利点もあり、
近年の自然指向で人気が出てきています。
硫酸カルシウムは化学的に合成されているものがほとんどですが、舌ざわりがよい、
滑らかな豆腐ができるという利点があります。
グルコノデルタラクトンというのはでん粉を原料としており、凝固速度が遅いので機械による
製造に向いているそうです。
塩化カルシウムは凝固力が強く、油揚げや凍り豆腐用の豆腐に使われています。
日常の食卓に欠かすことのできない豆腐。
栄養価や働きを知ることでもっと身近に、もっと親しみを感じていただければと願っています。
それでは、次回はQ&Aをお届けいたします。
どうぞお楽しみに!