秋の味覚-そば(20091203)
2009-12-04
こんにちは。はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
師走に入り、冬の寒さも本格的になってきました。
今日はソバ(蕎麦)を取り上げます。
原産地は中央アジアと言われています。
タデ科の一年草で、世界各国で栽培されています。
ソバの実は粉末にして食用にされることが多いのですが、
日本では麺(蕎麦)や粉末を練ってそばがきとして食するほか、
ソバの実をそのまま加熱調理して使うこともあります。
そば茶もけっこう美味しいですよね。
あと、珍しいところでは蕎麦の花のハチミツ。
色が黒っぽくて、独特のクセがありますが、鉄分が多くて健康にいいのですよ。
歴史的には8世紀頃から栽培されていましたが、今のように麺として
食べられるようになったのは江戸時代からです。
春まきの夏蕎麦と夏まきの秋蕎麦があり、年2~3回収穫できます。
北海道が生産量ダントツ1位なんですが、こちらは年1回秋の収穫です。
あとは、茨城県、長野県、福島県、山形県など、寒い地方が多いです。
蕎麦は穀物としてはたんぱく質が多く、ルチンという成分が健康によい、と
たいへん注目されている食材です。
精白米に比べて3割以上もたんぱく質が多く、リジンやアルギニン、
トリプトファン、スレオニンなど、必須アミノ酸が含まれています。
肥満防止になりますし、肉類を余り摂らない方もぜひ摂りたい食材です。
強力な血中コレステロール低下作用があり、体脂肪をつきにくくする作用がありますよ。
ポリフェノールの一種のルチンはビタミンPとも言われ、毛細血管を強化して
血圧を降下する働きがあります。
心臓病や脳血管障害、動脈硬化や高血圧の予防になります。
血液サラサラ効果、ですね。
メタボ対策に1日1色は蕎麦、なんていかがでしょう。
メラニン色素の生成も抑えてくれるので、しみ・そばかすが気になる方には
いいですよ。
また膵臓の機能を活性化します。インシュリンの分泌を促進して、
糖尿病の予防に効果があります。
お酒を飲むと肝臓に脂肪がたまるのですが、それを防いでくれるので
お蕎麦屋さんで一杯、というのも理にかなっているのですね!
なお、ルチンで言えば、ダッタンソバは普通のソバの100倍もルチンを
含有しています。
そのせいでダッタンソバは苦味がありますね。
脳溢血などの病気の予防、血圧・コレステロール・血糖値などの降下作用を
期待する方はダッタンソバをぜひ!!
他にも食物繊維やビタミンB群、ビタミンEも豊富です。
それでは漢方的に見ていきましょう。
性質は涼性、降作用があります。
臓腑では、脾胃、大腸に入ります。
東洋医学的な効能としては、
開胃寛腸、食欲を増進し、整腸作用があります。
下気消積、胃腸の機能を回復、活性化させ、老廃物を排除します。
清熱解毒、身体にこもった余分な熱をおさめ、解毒します。
体質的には、やはり涼性ですので、冷え症の方、とくに下痢しやすい方
には余り向きません。冬場は避けたほうがいいですね。
反対に、メタボが気になるタイプの方にはいいので、
普段から食べすぎで消化不良ぎみの方や、
血圧が高い方など、ぜひ食べていただきたいです。
胃腸が弱い方は食べすぎに注意です。
海外ではヘルシーな蕎麦が人気のようで、サラダとして食べられることが
多いそうですよ。
ゴマたっぷりのドレッシングが美味しそうですね。
たまにはそんなメニューもいかがでしょうか?
秋になると「新蕎麦」の貼紙が出ますが、
夏蕎麦よりもずっと香り・風味・色がよくてもっとも美味と言われています。
生活習慣病の予防、メタボの予防だけでなく、
美味しくいただきたいですね!
では、次回はお鍋にも欠かせないネギをとりあげてみましょう。
どうぞお楽しみに!
また次回お会いしましょう。